スネ肉とはどんな肉?スネ肉の美味しいレシピもご紹介

今回は数ある牛肉の部位の中でもスネ肉をご紹介します。

カルビやハラミなど焼き肉店等ではメジャーな部位ではないため、意識して食べたことがない方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、スネ肉はおいしい食べ方やレシピが豊富になる部位になります。

牛スネ肉はその肉質上、焼き肉やステーキ等ではなく、煮込み料理に多く疲れる部位になります。

今回は、スネ肉について部位の特徴やカロリー、スネ肉のおいしい食べ方やおすすめのおいしいレシピなどをご紹介していきます。

スネ肉について

ここではスネ肉について、部位の場所や特徴、スネ肉のカロリー、牛スジ肉との違いについてご紹介していきます。

スネ肉の場所

「スネ」と名前にある通り、牛スネ肉は牛のスネ部分に位置しているのではと考えられる方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら牛スネ肉とは、牛のふくらはぎにあたる部分の肉になります。

そしてスネ肉も前足のものは前スネ、後ろ足のものはトモスネと呼ばれています。

スネ肉は、1頭の牛からおよそ10キロ程度取ることができます。

スネ肉の特徴

一般的に牛肉はよく運動する部位には脂身がつかず、反対によく使わない部位に関しては脂身が多く含まれるという特徴があります。

牛スネ肉はふくらはぎの肉になるため、牛の身体の中でも特に運動量が多く、筋肉が発達している部位になります。

そのため、スネ肉は非常に硬い肉質の部位になります。

脂身はほとんど含まれておらず、スジが多いです。

反対に他の牛肉の部位と比較すると、ゼラチン質を多く含んでいる部位になります。

ゼラチン質が多く含まれている部位のため、じっくりと煮込むことによって肉汁が多く溶け出すだけではなく、コラーゲンがスジ肉から溶け出すため肉質が柔らかくなるという特徴があります。

スジ肉はこうした特徴から煮込み料理で多く使用されることが多い部位になります。

スネ肉のカロリー

スネ肉のカロリーは100グラムあたりおよそ155キロカロリーとされています。

カルビやハラミなどの脂身が多く含まれる部位は100グラムあたり500キロカロリーを越えるものも多数ありますが、スネ肉は筋肉質な部位ということもあり、ヘルシーに楽しむことができる部位であるといえます。

低カロリーでありながら、ビタミンや鉄分など必要な栄養素が豊富に含まれているのも嬉しいポイントです。

スネ肉と牛スジ肉の違い

スネ肉の特徴として、脂身がほとんど含まれておらず、スジが多いことが挙げられます。

そのため、牛スジ肉と混同してしまう方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、牛スジ肉と牛スネ肉には大きな違いがあります。

牛スジ肉とは大きな円柱状の主にアキレス腱の部分の部位の肉を指します。

しかしながら製肉をおこなう過程で肉についている細かなスジの部分を周辺の肉と一緒に取り除いて集められたものも含まれることがあります。

加えて横隔膜周辺の一部の部分も肉質が似ていることから、ハラミの外側をはがしたものをスジ肉として扱っていることもあります。

牛スネ肉はふくらはぎの部分、牛スジ肉はアキレス腱の部分とどちらもスジが多い肉質でありながら明確な違いがあります。

牛スネ肉のおいしい食べ方

牛スネ肉は肉質が硬いこともあり、煮込み料理で多く使用されるとご紹介しました。

おいしく牛スネ肉を食べるには、カレーやシチュー、牛スネ煮込みがおすすめです。

また、よりおいしく牛スネ肉を食べるためには下ごしらえが欠かせません。

ここでは牛スネ肉をよりおいしく食べるための下ごしらえを詳しく解説していきます。

牛スネ肉の下ごしらえ

牛スネ肉の下ごしらえは料理ごとに異なります。

下ごしらえにこだわることによって、料理の仕上がりがよくなるのはもちろん、牛スネ肉本来のおいしさを存分に楽しむことができます。

牛スネ肉の下ごしらえ方法は煮物とカレーやシチューの場合で2つのパターンがあります。

煮物の場合

牛スネ肉を煮物やスープ料理で頂く際には丁寧に下茹でをし、アク取りをすることが重要です。

下記のような手順でアク取りはおこないます。

  1. 鍋の中に牛スネ肉を入れ、ひたひたになるまで水を入れます。
  2. 強火で下茹でをしていき、アクが出てきますのでアクを取り除きます。
  3. 弱火に火の弱さを変え、ネギとショウガを入れてさらに煮込みます。このときに日本酒を加えるとより牛スネ肉の肉質が柔らかくなるためおすすめです。
  4. 弱火にした後もこまめにアク取りをおこない、およそ50分程度火を通したら下ごしらえは完了です。

カレーやシチューの場合

カレーやシチューなどのソースを絡めた料理に牛スネ肉を使用する場合には表面に軽く焼き目を付けます。

こうすることによって、肉質が調理後に硬くなりすぎることを防ぐことができます。

下記の手順でカレーやシチューの下ごしらえはおこないます。

  1. 牛スネ肉の両面に塩コショウをふります。
  2. 肉の表面にまんべんなく小麦粉をまぶします。こうすることで肉汁が外に漏れだすことを防ぎ、食べたときに肉の旨みが広がり、調理後に肉質が硬くなりすぎることを防げます。
  3. 油を敷いたフライパンで中火で焼き、表面に焦げ目を付けていきます。
  4. 両面に焦げ目がついたら下ごしらえは完了です。

下ごしらえはなぜ必要?

では、どうして牛スネ肉には下ごしらえが必要なのでしょうか?

それは調理前に火を通しておくことによって、肉質が柔らかくなるだけではなく、肉の持つ臭みを取るという役割があるからです。

反対に下ごしらえをしない場合には肉質が柔らかくなく、ゴムのような触感になってしまう恐れもあります。

おいしく牛スネ肉を食べるためにはしっかりとした下ごしらえをして、よりおいしく牛スネ肉を召し上がるようにしてください。

スネ肉を使ったおいしいレシピ

牛スネ肉はレシピが豊富で、いろいろな方法でおいしく食べることができます。

数ある牛スネ肉を使用したレシピの中から、特におすすめしたいレシピを5つご紹介していきます。

【スネ肉レシピ】牛スネ肉煮込み

初めて牛スネ肉を使った料理にチャレンジされる方にはおすすめのレシピです。

先ほどご紹介した通り、しっかりと下茹でをしてアクを取ることで、スネ肉が柔らかくなり、スネ肉本来の肉本来の旨みを楽しむことができます。

じゃがいもや人参などの根菜と一緒に和風テイストの煮込みはもちろん、ミックスビーンズとトマト缶などと一緒に洋風テイストの煮込みもおすすめです。

日本酒やワイン、ビールなどさまざまなお酒と組み合わせて楽しむことができます。

シーンに合わせて味付けを変えられる点も牛スネ肉煮込みをおすすめしたい理由の1つです。

【スネ肉レシピ】牛スネ肉カレー

牛スネ肉を使用したカレーもおすすめです。

下ごしらえでサッと表面に焦げ目をつけたスネ肉は程よく柔らかくなり、肉のうまみが詰まっています。

牛スネ肉と野菜をじっくりと煮込むことによって、牛スネ肉の旨み成分と野菜のうまみ成分がミックスされた最高のカレーを作ることもできます。

牛スネ肉のうまみを存分に味わいたい方は玉ねぎや人参などシンプルな具材のみを使用することで、ガツンと肉の旨みを味わうこともできます。

肉も野菜も同時に楽しみたいという方は、その時々の旬な野菜と組み合わせることで四季折々の味の変化を楽しむこともできるでしょう。

【スネ肉レシピ】牛スネ肉のビール煮

フランス北部の料理としても有名なビール煮も柔らかい牛スネ肉を楽しむことができるためおすすめです。

調理方法も簡単で牛スネ肉を玉ねぎとともに水とビールで煮込むだけ。

調味料も塩コショウのみしか使用しないため、サクッと作ることができ、食卓に一品増やしたいときにおすすめの料理です。

ビールを入れて煮込むことによって、通常の煮込み料理よりも肉質が解け、柔らかい牛スネ肉の触感を楽しむことができます。

【スネ肉レシピ】ビーフシチュー

カレー同様に牛スネ肉を使用したビーフシチューも絶品です。

市販のデミグラスソースを使用すれば、簡単に調理できるビーフシチューは手軽に牛スネ肉の美味しさを楽しむことができるためおすすめです。

じっくりと煮込むことによってデミグラスソースの芳醇な味わいと、牛スネ肉が持つ肉の旨みを存分に楽しむことができます。

圧力鍋を使用することで料理時間を短く簡単に作ることもできるので、初めてスネ肉の料理にチャレンジしたい場合にはビーフシチューはおすすめです。

【スネ肉レシピ】ボルシチ

東ヨーロッパや北アジアで有名なボルシチも牛スネ肉をおいしく食べられるレシピの1つです。

ボルシチは酸味の効いたスープ料理で、牛スネ肉の持つ旨みを残しながらさっぱりと頂けることもおすすめポイントです。

トマト缶やキャベツ、人参、玉ねぎなどたくさんの野菜とともにじっくりと煮込むため、野菜の旨みと牛スネ肉の旨みがミックスされた旨みを楽しむことができます。

サワークリームを入れることによって風味を変えた独特の味わいを楽しめるのもボルシチのいいところです。

一緒に赤ワインと召し上がることで、より牛スネ肉の旨みを感じられることでしょう。

調理方法も比較的シンプルですので、まず牛スネ肉を味わってみたいという方におすすめしたいレシピです。

まとめ

今回は牛スネ肉について、部位の場所や特徴、カロリーや牛スジ肉との違い、おいしい食べ方やおすすめのおいしいレシピについてご紹介してきました。

「スネ」と聞くと人間と同じく牛のスネ部分の肉と思われるかもしれませんが、牛の場合にはふくらはぎに位置している部位になります。

肉質も脂身が少なく筋肉質であるため、非常に硬い肉質が特徴の部位です。

そしてゼラチン質が牛スネ肉には豊富に含まれているため、煮込むことによってコラーゲンが溶け出し、肉質が柔らかくなるという特徴を持っています。

そのため牛スネ肉は煮込み料理で利用されることが多く、煮込み料理やカレーライス、ビーフシチューなどの料理で多く使用されています。

ぜひ皆さんも今回の記事を参考にしておいしく牛スネ肉を召し上がってください。

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