「お肉の部位は何があるの?」「お肉の部位はどうやって選べば良い?」と、気になる方もいますよね。牛肉・豚肉・鶏肉は、部位のよって食感や味、見た目が異なります。
お肉の部位の特徴を把握することで、おいしく調理できるでしょう。
お肉の部位について詳しくご紹介しますので、参考にしてみてください。
牛・豚・鶏の部位はどのようなものがあるのか?
まずは、牛・豚・鶏にどのような部位があるかご紹介します。名前の由来や見た目、味わい、1頭からどのくらいとれるか見ていきましょう。
牛肉の部位毎にどのような特徴があるのか?
イチボ
イチボは、牛の臀部の肉です。牛の骨盤部分を後ろから見ると、アルファベットのHに似ているため、「エイチボーン」と英語で名付けられました。エイチボーンが「イチボ」に変化したと言われています。赤身で弾力があり、霜降りが多く、甘さとうまみが凝縮されているのが特徴。噛むほどうまみが広がります。一頭からとれる量は約2キログラムと極わずかで、希少な部位となっています。
ミスジ
ミスジは、牛の肩から腕に該当する部位です。筋が3つ入っていることから、「ミスジ」と名付けられました。筋があることもあり、木の葉のような上品な見た目になっているので、気になる方は確認してみると良いでしょう。
ミスジはあまり動かさない部位なので、柔らかい食感が特徴。口溶け良い脂が口に広がるので、ステーキで食べるのがおすすめです。水分量は少なめなので、柔らかい食感を残すためにも焼きすぎには注意しましょう。一頭からとれる量は3キログラム程度と、希少部位です。
ヒレ
ヒレは、フランス語の「フィレ」が名前の由来となっています。脂肪分が少ない赤身肉で、霜降りが入っているので、キメ細かい上品な見た目です。ヒレは、トップクラスで柔らかいのが特徴。脂肪分が少ないので、あっさりしています。一頭からとれる量は約3キログラムと希少部位です。
サーロイン
サーロインは、英国の王があまりのおいしさにサーの称号を与えたことが由来となっています。霜降りが多く、キメ細かい見た目が特徴。上質な脂分が含まれているので、肉汁を楽しめます。肉汁を逃さないよう、厚切りのステーキとして食べると最高です。一頭からとれる量は約10キログラムとなっています。
ネック
ネックは文字通り牛の首の肉です。脂肪分が少なく、硬めの部位となっています。濃厚な味わいなので、煮込み料理にすると、うまみエキスをふんだんに味わえます。
肩
肩は、牛の腕の部位に当たります。主に筋肉が集まっており色は濃く、硬めなのが特徴です。うまみ成分が凝集されており味は濃厚なので、煮込み料理におすすめです。
肩ロース
肩ロースは、牛の大きな部位の1つで、霜降り脂肪が多いのが特徴です。うまみが濃い部位なので、薄切りで焼き肉、すき焼き、しゃぶしゃぶにして食べるのがおすすめです。1頭からは約18キログラムとれます。
タン
タンは牛の舌で、柔らかく脂がのった部位です。タウリン、ビタミンなどの栄養素が豊富で、濃厚な味わい。焼き肉で使われることも多いです。一頭からとれる量は約1キログラムと少なめです。
カルビ
カルビは牛のあばら骨付近に位置する部位です。あばら骨の間の肉を韓国語で「カルビ」とよんでいることが由来となっています。脂のうまみが感じられ、焼き肉の定番となっています。
バラ
バラは繊維質や筋膜が多いので、キメが粗い部位です。脂分が多く、風味が濃厚なので、煮込み料理、牛丼、すき焼きなど様々な料理に使えます。一頭からとれる量が多く、価格が安いのもポイントです。
しんたま
しんたまは、牛の内もも部分です。脂肪分が少なくほぼ赤身なので、脂が苦手な方におすすめです。あっさりした味わいで、たたき、ローストビーフなどに向いています。一頭からとれる量は、約10キログラムです。
そともも
そとももは、牛のももの外側部分です。内ももよりも硬めで、キメが粗いのが特徴。角切りにして煮込むとおいしく食べられるでしょう。
ホルモン
ホルモンは、捨てるものという意味の「放るもん」が由来という説があります。ホルモンは牛の内臓で、焼き肉では大腸や小腸が使われることが多いです。あっさりした脂と独特の食感にやみつきになる人もいるでしょう。副生物ではありますが、生肉と異なる味わいがあります。
豚肉の部位毎にどのような特徴があるのか?
かたロース
赤身に脂肪分が混ざっており、濃厚なコクが魅力です。角切りや薄切りなど様々な利用法があるので、煮豚、生姜焼き、とんかつなどの料理に活かせます。一頭からとれる量は、約10キログラム程度です。
ヒレ
キメが細かく、柔らかいのが特徴です。脂肪分が少なく淡泊な味わいなので、トンカツなどの油料理におすすめです。1頭からは約1キログラム程度しか取れないので、希少な部位です。
バラ
赤身と脂肪が3層になった部位で、三枚肉と言われることもあります。骨付きはスペアリブと呼ばれています。脂分が多いので、コクがあり、チャーシューや角煮などにぴったりです。1頭からは約10キログラム程度取れます。
もも
ももはキメ細かく、脂肪分が少ない赤身中心の部位です。あっさりした味わいが特徴で、ひき肉、薄切り、角切りなど利用範囲が広いですし、比較的安価で手に入ります。ローストポーク、焼き豚などにするのがおすすめです。
ロース
脂分が適度にあり、キメ細かく柔らかい部位です。脂部分にうまみが凝縮されており、ローストポークやポークソテーにぴったり。一頭からとれる量は、約10キログラムと比較的多いです。
かた
豚の腕部分にあたる部位です。運動量が多く筋肉質なので、やや硬めなのが特徴。
長時間煮込むとコクが出るので、煮込み料理にぴったりです。一頭からとれる量は、約10キログラムです。
鶏肉の部位毎にどのような特徴があるのか?
ムネ
脂肪分が少なくタンパク質が豊富な部位です。淡泊な味わいであっさりしているので、チキンカツなど油を使った料理に向いています。一頭からとれる量は、0.4キログラムくらいです。
ササミ
タンパク質メインで脂肪分がほとんどなく、淡泊な部位です。サラダ、蒸し料理などに使われることが多く、ダイエットにも向いています。一頭からとれる量は、約80グラムです。
モモ
赤身が多く筋肉質で食感は硬めですが、コクがあります。煮込み料理やからあげなどに使われることが多いでしょう。一頭からとれる量は、約0.5キログラムくらいです。
手羽
手羽は鶏の翼部分であり、手羽先、手羽元に分類されます。ゼラチン、脂肪が多く含まれておりコクがありますし、肉と皮両方の味わいが楽しめます。からあげやスープに使われることが多いです。一頭からとれる量は、約0.2キログラムくらいです。
皮
脂肪分が多く含まれており、濃厚な味わいです。エネルギー量が多いので、余分な脂肪分を落として調理するのがおすすめ。焼き鳥、炒め物などに使用されることが多いです。一頭からとれる量は、約50グラムくらいです。
焼肉における牛肉の部位毎の美味しい食べ方は?
お肉といえば、やはり焼肉ですよね。焼肉をする際は焼き方が重要なポイント。おいしい部位であっても焼き方を間違えると台無しになります。また、焼肉は食べ方のバリエーションも豊富です。定番のタレのみならず、ワサビ醤油、ポン酢などがあります。部位によっておいしい焼き方や相性抜群の食べ方が異なりますので、ぜひ、チェックしてみてください。
焼き方
赤身・厚切り肉の焼き方
肉の表面部分を高温で焼き、肉汁が出てきたら食べ頃です。焼きすぎるとパサパサになるので注意しましょう。
脂分の多い部位の焼き方
脂分の多い部位は、どの程度脂分を落とすかで味わいが変わります。焼いている間に脂分が浮いてくるので、好みに応じて焼き加減を調整すると良いでしょう。
タンの焼き方
タンは焼きすぎないのがポイント。短時間で肉汁が出てくるので、さっと低温であぶるのが良いでしょう。
食べ方
ワサビ醤油との相性
脂分の多い部位とワサビ醤油との相性は抜群です。ワサビの辛みで脂分がマイルドになるので、ロース、カルビなどにぴったりです。
希少部位はポン酢がおすすめ
ポン酢で食べると、さっぱりした味わいになりますし、肉の風味やうまみを感じられます。
レアで焼いて食べられるようなミスジなどの希少部位は、ポン酢で食べるのがおすすめです。
タンはレモン汁との相性抜群
タンとレモンはセットで提供されることも多く、相性抜群です。とくに、レモンと塩を合わせるとタンのうまみが際立ちます。
タレは焼き肉の定番
タレは焼き肉店によって個性があり、定番となっています。焼きたての肉にタレを絡め、白ご飯と合わせる食べ方は最高でしょう。焼き肉店では、肉とタレのコンビネーションを味わうのも醍醐味です。
どのような牛肉の部位が焼肉で人気なのか?
最後に、焼肉で人気の牛肉の部位についてご紹介します。焼肉と一口にいっても、部位によって味や食感が異なります。おいしい焼肉を味わえるよう、人気の部位をチェックしてみましょう。
カルビ
カルビといえば、焼き肉の定番です。
適度な脂があり、ジューシーなうまみが感じられるのが人気の秘密です。比較的リーズナブルなので、がっつり食べられるでしょう。
タン
さっぱりしている肉を食べたいという方に人気なのがタンです。塩レモンとの相性が抜群で、食感も最高と感じる人が多いです。
ロース
柔らかく脂分のうまみや甘みを感じられるロースは焼肉で人気の部位です。タレと絡めて食べるのが最高でしょう。
まとめ
お肉には様々な部位があり、部位によって味わいが異なります。お肉の定番である焼肉では部位の選択や焼き方、食べ方が重要なポイント。お肉の部位の特徴を把握し、焼肉を楽しみましょう。