焼肉で有名な常陸牛とは
常陸牛の定義
「常陸牛とは,指定生産者が茨城県内で最も長く飼育した黒毛和牛の内,日本食肉格付協会の枝肉取引規格が歩留A等級又はB等級かつ肉質等級が5等級と4等級のもので,茨城県常陸牛振興協会が認定したものとする。」
出典:茨城県常陸牛振興協会(https://www.hitachiwagyu.jp/about/)
常陸牛とは
常陸牛は「ひたちぎゅう」と呼ばれ、茨城県を中心に飼育されている黒毛和種の一種です。古代より現在の茨城県の位置に存在した「常陸国」にちなみ、この名前がつけられたそうです。
常陸牛は茨城県の穀倉地帯や河川、海を含む豊かな自然と、温暖な気候のもとで育成されます。また育成は指定生産者が担っており、厳しい品質審査を経て認定されたブランド牛です。
出典:茨城県常陸牛振興協会(https://www.hitachiwagyu.jp/about/)
常陸牛焼の歴史
天保3年12月(1832)徳川斉昭公が現在の水戸市見川町に桜野牧を設け黒牛を飼育したという記録が残っています。その間、時代を重ねて、昭和51年7月に茨城県産牛銘柄確立推進協議会が発足し、本県の優秀な黒毛和種を『常陸牛』と命名、昭和52年には現在の茨城県常陸牛振興協会が設立されました。
出典:橋本畜産 株式会社(https://www.hashimoto-beef.co.jp/products.html)
常陸牛の認定基準
- 指定生産者が茨城県内で飼育した黒毛和牛であること
- 日本食肉格付協会の枝肉取引規格が歩留まりA等級又はB等級かつ、肉質等級が5等級と4等級であること
- 茨城県常陸牛振興協会が認定したもの
※出典:畜産情報ネットワーク(http://ibaraki.lin.gr.jp/yushu-jigyo/h21/index01.html)
焼肉用の常陸牛の選び方
産地を確認する
常陸牛を販売するには、農林水産省が定めた厳しい基準をクリアする必要があります。複数ある条件の中で最も確認しやすいのが、産地です。生まれ育ちが茨城県であることが「常陸牛」として認定される条件のため、念のためお肉の産地は必ず確認しましょう。
鮮度の良いものを選ぶ
肉は鮮度が命です。肉を選ぶ際には、生肉の色や輝き、肉の柔らかさを確認しましょう。また、「賞味期限」や「消費期限」など、パッケージに記載されている情報を、注意して確認しましょう。
専門店で購入する
常陸牛を購入する際には、専門店で購入することがおすすめです。専門店には、各種牛肉に精通した店員がいることが多く、正しい保存方法や調理方法を教えてくれます。また、専門店では、ブランド肉の種類や部位に合わせた商品を販売しているため、自分が欲しい部位を選ぶことができます。
インターネットで購入する
最近では、インターネットで但馬牛を購入することもできます。茨城県内の指定生産者から直接購入できる場合もあります。しかし、鮮度や品質については確認する必要があるため、相手を信頼できるか確かめてから購入するようにしましょう(特にふるさと納税の特典を狙った業者が増えているようなので、実在する精肉店のオンラインショップが安心して購入できると思います)。
また本サイトの運営するコミュニティ「ヤキニクタベタイ」では、素人・専門家に関わらず、お肉好きの方が集まり、お肉を購入できるだけでなく、コミュニティ内で情報交換など交流も行うことができます。おいしいお肉を楽しみたい方、焼肉について知識を深めたい方はぜひ参加を検討してみてください。
常陸牛の焼肉での美味しい食べ方
常陸牛の焼肉には、新鮮な肉と適切な焼き加減が大切です。
- お肉を室温に戻しましょう。冷蔵庫から出した後に10分程度置いておくことで、焼いたときに内側が生焼けになるのを防ぐことができます。
- 肉を焼く前に、肉の表面にある余分な水分をキッチンペーパーで取り除きましょう。
- 予め温めた焼肉用の網やグリル、フライパンの上で肉を焼きます。焼く時間は、肉の厚さや焼き方、部位や脂の量によって変えましょう。表面に香ばしく焼き色を付け、内側をお好みの焼き加減まで温めるのが、お肉の種類にかかわらず基本的な焼き方です。また部位によっては火が通ると硬くなりやすいため、弱火でじっくりと焼くようにしましょう。またタレがついたお肉は焦げやすいため注意しましょう。その他細かい焼き加減は、お好みに合わせて調整してください。
「ステーキの部位ってどこがおいしい?」 「ステーキのどの部位が人気?」 「ステーキの焼き方のコツが知りたい…」 本記事では上記の疑問やお悩みにお答えします。 ステーキをお店で注文したり買うときって、いろいろな部位があ[…]
合わせるお酒や食材について
- 日本酒:常陸牛の上品な風味と豊かな旨味を引き立てる日本酒は、焼肉のおいしさを引き立てます。辛口や中口の日本酒が特におすすめです。
また茨城県は鬼怒川水系・利根川水系・筑波山水系など豊かな水源をもち、県内に多くの酒造があることでも知られています。茨城県笠間市の須藤本家は、800年以上の歴史を持つ日本最古の酒造としても知られ、他にも県内各所で様々な日本酒が生産されています。
茨城県名産の常陸牛と一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
※出典:SAKE TIME(https://www.saketime.jp/ranking/ibaragi/)
- ビール:焼肉とビールの組み合わせは定番です。ビールの爽やかな味わいと、常陸牛の濃厚な肉の旨味が相まって、さっぱりとした食事となります。
- また、茨城県内では日本酒と同様に、豊富な水源を活かした様々なクラフトビールが生産されています。オンラインショップなどでも購入可能のため、自宅で楽しむこともできます。
- 赤ワイン:常陸牛の豊かな味わいには、フルボディで果実味のある赤ワインが合います。タンニンの力強さが肉の旨味を引き立てます。
- お茶:焼肉の脂っこさをリセットするのに、緑茶やウーロン茶が適しています。さっぱりとした口当たりで、食後にもぴったりです。
個々の好みや、焼肉の部位や味付けによっても適した飲み物は異なります。自分の好みや食事のバランスに合わせて、お気に入りの飲み物を選んで楽しみましょう。
焼肉用の常陸牛や保存方法
冷蔵庫
肉の水分を軽くふき取る
肉の表面に出ている水分を、キッチンペーパーなどで軽くふき取ります。肉から出る余分な水分はドリップと呼ばれ、それをふき取るひと手間を加えることで、肉の生臭さを抑えることができます。
空気に触れないように包む
雑菌の付着や酸化、痛んだり株が繁殖するのを防ぐために、なるべく空気に触れないようラップ等で包みます。
5℃以下で保存
しっかり密閉できる保存バッグなどに入れたら、5℃以下の環境での保存が理想的です。チルド室や冷蔵庫の下段など、とくに温度が低くなっている場所が好ましいです。
冷凍庫
肉を小分けにする
肉を何度も冷凍したり解凍したりすることを避けるため、一度に使いきれるように、肉はまず小分けにします。ブロック肉などの場合も、小さく切り分けてから冷凍することで、より急速に冷凍が可能です。
肉が空気に触れないように包む
冷蔵保存と同様、肉が空気に触れないようにラップなどでしっかり包んだうえでなるべく空気に触れないようラップ等で包み、保存バッグに入れましょう。
肉を急速冷凍させる
冷凍に時間がかかってしまうと、ドリップが出やすくなり、その分焼肉にしたときの風味も損なわれるため、可能であれば熱伝導率のいいアルミ素材のトレイを下に敷きましょう。
※出典:オリーブオイルをひとまわし
(https://www.olive-hitomawashi.com/column/2019/01/post-3781.html)
まとめ
常陸牛は、豊かな自然環境のもとで飼育されており、飼料や飼育方法にもこだわって育成されています。その結果、柔らかい肉質とまろやかな甘味や旨味が特徴となっています。常陸牛の焼肉を自宅で楽しむ際には、新鮮な肉を信頼できる業者から購入すること、適切な保存方法や焼き時間が大切です。お好みの飲み物と合わせて、ぜひ自宅で常陸牛を楽しんでみてはいかがでしょうか。