焼肉の調味料としておすすめの塩を追求してみた

普段、焼き肉をする際にどんな塩を使っていますか?塩をかけるタイミングは意識していますか 

今回、焼き肉を塩のみで食べる場合に、お肉の美味しさを引き出す焼き方について研究しました。塩の種類や調理方法をどのように工夫すればよいか、実際に下記の3人で実際に食べ比べを行っております。

 

M:一流フランス料理人

T:肉好きスタッフ

Y:一般人

 

簡単に誰でもご自宅で実践できる内容になっておりますので、ぜひ最後までご覧になってください。

どうして焼肉に塩をかけると美味しいのか

そもそもなぜ塩を食品にかけたら美味しいのでしょうか?

 

それは、塩が旨味成分を逃がさないような役割を発揮するためです。塩をふることで、焼いたときに肉の表面のたんぱく質が早く凝固します。

 

お肉の香ばしさや旨味は、加熱によるメイラード反応によって作られます。

焼く前に塩を振ることで表面にタンパク質の壁ができるため、その旨味を逃さずに済むのです。

(参照元:日本食肉消費総合センター

 

そのため、塩をかけることで美味しさが増幅します。

では、塩をかけるタイミングによって味の変化は変わってしまうのでしょうか?

 

次の章では、塩をかけるタイミングを変えることでどのように味が変化するかを検証してみます。

 

肉を焼く前に塩を振る場合と肉を焼いた後に塩を振る場合とどちらが美味しいか検証してみた!

 

お肉を料理をする際に塩はどのタイミングでかければよいか、迷ったことはありませんか?

調味料を塩のみでお肉の本来の味を楽しんで食べる際に、どのタイミングで塩をかければよいか検証しました。

食べ比べ条件

家庭用の焼肉グリル「やきまる」を使っていきます。

お肉は希少部位のイチボを扱っています。

イチボは比較的霜降りが多いため、脂が多いお肉となっています。

合わせて読みたい:これでもう迷わない!焼肉の部位の名前とその特徴について解説します!

本サイトが運営する「ヤキタベセレクト」は「プロが選ぶ高品質・高鮮度の焼肉をご自宅へ」というコンセプトの元、イチボを始め他の希少部位も取り扱っており、冷凍せずに冷蔵状態で1次卸業者から直接お届けしております。

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こちらのお肉を焼く前に塩をかける方法(前塩)、お肉を焼いてから塩をかける方法(後塩)の2つを比較したいと思います。

 

塩をかけるタイミングの違いで味が変わってくるのか、実際に食べ比べてみます。

前塩の場合

実際に焼いている際にひっくり返すと、匂いから旨味成分が上がっているのが伝わりました。また、食べた際にも旨味が口の中を広がるような美味しさがありました。

塩をかけることで水分と一緒に旨味成分が抜けてしまう恐れがあったのですが、気になるほどではなかったです。

 

後塩の場合

一方、後塩は結論、後塩との一体感がありませんでした。

 

お肉を口に入れ食べた瞬間に先味及びファーストインパクトにおける塩味が強く感じられます。但し、今回使用した塩の粒子が粗く、より先に塩味を感じるものであった可能性もあります。脂が強い分、後から馴染んではきますが、塩味の強さにインパクトがあります。

 

前塩と比較すると、塩との一体感が感じられないない結果となりました。

 

塩分を控えたい人は後塩の方が塩味を強く感じるので、減塩効果が期待出来ます。

 

次の章では、それぞれ違った種類の塩を食べ比べてみます。

実際に焼肉にかける塩を食べ比べしてみた

 

塩は原産国や採取方法によって味や大きさなどが違っています。

塩の種類によって、味にどのような違いがあるか食べ比べてみたいと思います。

 

食べ比べ実験での前提条件は以下の通りです。

 

まず、焼肉を焼く機材は家庭用で使われる調味料器具「イワタニ ガス スモークレス焼肉グリル やきまる CB-SLG-1」を使用します。(出典

 

お肉は黒毛和牛のA4ランクのラムシンを使っております。ラムシンは赤身のお肉で脂が少なく柔らかいという特徴があります。このラムシンは焼肉カットのサイズで調理していきます。(ラムシンの情報はこちらをクリック)

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塩は「ボリビア産 岩塩」、「和の藻塩」、「クリスマス島の塩」、「モティア” サーレ・インテグラーレ・フィーノ(細粒)」の4種類を比べていきます。

 

食べ比べ条件

焼く順番によって、食べる際のお肉の温度が変わってしまわないように同時にお肉を焼いていきます。

肉を焼く前に塩をかけた方が美味しいため、塩をかけた後焼き上げます。

 

そして、先入観やバイアスが掛からないようにどの塩がかかったお肉か分からない状態でひとつずつ試食していきます。

食べ比べに使った塩の種類

 

それでは今回、使った塩の4種類を紹介していきたいと思います。

 

今回の実験で使用した4種の塩の特徴

特徴
ボリビア ピンク色で鉄分豊富
藻塩 海水と海藻のうま味
クリスマス島 粒子が最も細かい
イタリア 粒子が最も大きい

ボリビアの塩


1つ目は「ボリビア産 岩塩」です。(販売元:ヤスマ株式会社)

ボリビアは南米に位置します。

ボリビアの塩はパッケージの外からでも分かるように薄い桃色の色味をしています。

 

この桃色は鉄分が豊富なことを意味し、程よい風味とマイルドな旨味を持つのが特徴です。一般的な食塩よりミネラル多めでナトリウムが少なめなので、塩分過多になりにくいです。

藻塩 


2つ目の「和の藻塩」です。(販売元:ジャパンソルト株式会社)

国産で長崎県の壱岐対馬国定公園の海岸から作られます。

 

海藻を元に製造されます。

海藻に海水をかけて天日で乾燥し更に海水をかけて乾燥する作業が何度か繰り返されます。その後、塩まみれになった海藻を乾いたまま焼いたり、更に海水を加えて乾燥するまで煮詰めたりして作られます。

 

そのため、海水と海藻のうま味が含まれているのがこの藻塩になります。

クリスマス島の塩


3つ目が「クリスマス島の塩」(販売元:しろくま本舗)です。クリスマス島はキリバス共和国に属し、太平洋に位置します。

クリスマスのイブにイギリス人のキャプテンクックが発見したため、クリスマス島と名付けられました。

実はこのクリスマス島の塩は2人の日本人によって作られており、日本と馴染みが深いです。

この4種類の中で一番、粒子が細かいという大きな特徴があります。

 

シチリアの天然海塩モティア

そして、最後は「モティア” サーレ・インテグラーレ・フィーノ(細粒)」になります。(販売元:モンテ物産株式会社)

イタリアのシチリア島に位置するモティアから採取された塩です。

実は、パッケージにあるようにフラミンゴが飛んでくることでも知られる美しい場所なのです。

どのようにこの塩が作られているかというと、塩田に引き込んだ海水を太陽の熱で蒸発させ、塩を収穫するというやり方です。とてもシンプルな方法です。

そして、この4種類の中でクリスマス島の塩とは対照的に粒子が最も大きいという特徴があります。

塩をかけて1分ほど寝かせて焼肉を食べた場合

では実際に食べ比べを行っていきましょう。


4種類の塩をかけてから1分ほど寝かせておきます。その後、焼いております。

それぞれの塩ごとの感想がこちらに書かれています。

ボリビア島の塩

全体的には、ボリビア島の塩は肉とのバランスが良く、塩の旨味を感じられました。良い意味で肉の味を邪魔しないという味でした。時間を置けばより馴染んでいき、美味しさが増すかもしれません。

 

一方で、Tさんからはこの4種類の塩の中では後味も含め味のインパクトは少ないという意見が上がっておりました。

藻塩

 

総評すると、「藻塩は旨味のインパクトが印象的でした。藻塩が持つ海藻のような風味が美味しく感じられる反面、お肉との一体感はあまり感じられない。」という考えでした。

 

一方で、このような意見も上がっております。

Tさんからは、「塩味を強く感じるがクリアな印象で、後味が残っていることも相まってお肉と融合しているような味だった。」という意見が出ています。

また、Yさんからは、「食べ始めの強く肉らしい味によって一番美味しく感じられたが、肉と合っていないと言う人が出てきそうだ。」と、話しておりました。

 

人それぞれ、味に対する感想が様々で、好みが分かれるのが藻塩でした。

クリスマス島の塩

総評すると、「クリスマス島の塩の粒子が細かいことによって、お肉の旨味を引き出していた。旨味を感じながらも肉に馴染んでいる。」ということでした。ただ一方で、Mさんからは「粒子が細かい分、塩が振りづらい」という意見が上がっておりました。

イタリア島の塩 

全体的な意見は、「粒子が最も大きいということで、その塩の味を濃く表している」でした。塩味を強めに感じたいという方には適しているかと思われます。最初に使う際には少量の塩をかけて焼き、足りない場合は加えていくのが良いかもしれません。

 

また、Mさんからは「塩とお肉を馴染ませる時間をとってみたらどうか。」という考えが上がっておりました。

塩をかけて1分ほど寝かせて焼肉を食べた場合の統括

最終的に全体の総評を終えて全体で話し合った結果、ボリビア島の塩が一番良いという結果になりました。塩の旨味を感じながらも肉の味を邪魔しないバランスの良さが理由です。

塩をかけて5分ほど寝かせて焼肉を食べた場合

塩をかけて1分ほど寝かせて焼肉を食べた場合の食べ比べの結果を踏まえて、今度は塩をかけてから5分ほど寝かせて焼いていく場合も行ってみました。

今回は4種類ではなく、塩の旨味を感じながらも肉の邪魔をしないボリビア島の塩と、お肉の旨味を引き出しているクリスマス島の塩の2つのみで比較していきます。

 

ボリビア島の塩とクリスマス島の馴染み具合に注目して、この2つの塩を選択しました。

 

ボリビア島の塩は馴染んだ一体感が感じられる一方で、クリスマス島の塩は旨味を感じるものの一体感はあまり感じられませんでした。

 

そのため、時間を置いておくことでどのような変化が起きるかを比較していきたいと思います。

ボリビア島の塩

M:旨みは有るが、塩味を強く感じる。

 

T:若干口に入れた瞬間立ち上がるような美味しさがあった。だが、塩味が後味として残るのが残念。

 

Y:塩の感じが少しするが、格段に美味しいという感じではない。

 

総評:美味しく感じられるが、塩味が強いという印象です。1回目のボリビア島のお肉の味を邪魔しないような美味しさとは異なり、より塩味を感じられるような結果になりました。

クリスマス島の塩

M:肉との馴染みが良い

 

T:甘みがあり、程よい塩みがある。肉とマッチする感覚が一番ある。

 

Y:1回目のお肉全てと比べて一番美味しい。肉と塩の一体感が強くとても美味しい。

 

総評:1回目も含めた中で群を抜いて好評だったのが、クリスマス島の塩でした。

2回目の食べ比べで美味しい方がボリビア島の塩だろうと勘違いするほど、驚きの結果となりました。

 

【まとめ】焼肉を塩で食べる際のおすすめは!?

おすすめの塩はクリスマス島の塩になります!

粒子が細かいため、お肉に馴染みやすく旨味を引き出してくれます。

また、塩をふってから5分以上寝かせてみてください。すぐに焼くよりもお肉の味が美味しくなります。

塩とお肉を一緒に焼くことで一体感が生まれ、お肉の味が美味しくなります。