家で美味しいステーキが食べられたらと、上質の肉を買ってこられる方は多いと思います。ただ、肉汁が出すぎたり、固くなったりとなかなか上手く焼けずに、筆者も失敗続きでした。
この記事では、家で美味しいステーキを焼くコツを、フライパン選びから下ごしらえ、焼き方までご紹介します。
「ステーキの部位ってどこがおいしい?」 「ステーキのどの部位が人気?」 「ステーキの焼き方のコツが知りたい…」 本記事で…
フライパンでステーキを美味しく焼く方法
家で焼くとなると、ステーキ専門店のような強力な火力のコンロや分厚い大きな鉄板というわけにはいきません。家庭用のコンロやフライパンで焼くことになります。ここからは、フライパンでもステーキを美味しく焼くコツをいくつかご紹介します。
フライパンで焼く時のコツとは?5つ紹介
フライパンで焼く時の5つのコツを紹介します。
1.フライパンを選ぶ
まずはフライパン選びです。ステーキを焼くには「鉄のフライパン」がおすすめです。
家庭用に使われているフライパンには主に以下の3種類があり、それぞれに特徴があります。
・鉄……熱伝導に優れており、強火料理に適しています。焦げ付きやすく、さびやす
いのでこまめな手入れが必要です。
・ステンレス……さびにくく、強火にも適しています。熱伝導が悪いため、余熱に時
間がかかります。
・アルミ……熱伝導がよく、軽いので煽りやすいです。コーティングタイプならばこ
げつきにくく人気です。ただ、強火や空焚きはコーティングが傷むので注意が必要
です。
ステーキは、短時間で強火で焼くと美味しくなるので、熱に強い鉄のフライパンが一番適しているのです。
鉄のフライパンでなければ、しっかり熱する
家にあるフライパンが鉄ではない場合は、焼く前にフライパンをしっかり熱しておくようにしましょう。ただ、コーティングタイプは強火でいきなり高温になるまで熱すると、コーティングを痛めてしまいます。中火で少し時間をかけてフライパンを熱するようにすることをおすすめします。
フライパンに続いて、以下では肉の下ごしらえのコツを説明します。
2.肉は常温に戻す
買ってきた肉は冷蔵庫で保管しているかと思います。焼く時に、冷蔵庫から出したばかりの冷たい肉の状態で焼くことは避けましょう。
ステーキは短時間で焼くために強火で焼くことになります。この時、冷たいままの肉だと表面だけが焼けて、中まで火が通りにくくなります。焼く前には常温に戻しておいてください。
冬場なら1時間、夏場なら30分前に冷蔵庫から出しておくとよいです。冷凍肉の場合は一旦冷蔵庫で解凍してから、さらに常温にもどすようにしましょう。
常温に戻す時に出た肉汁は、キッチンペーパーなどで丁寧にふき取るようにしてください。
3.肉の筋を切る
焼くと肉はどうしても縮んでしまいます。その縮みをできるだけ少なくするために、下ごしらえの段階で肉の筋を切っておきます。
筋は赤身と脂肪の間にあるので、包丁で数か所切ります。また、肉全体にフォークをさして穴を開けておくと、繊維が切れ、焼き上がりが柔らかく仕上がります。
4.焼く前の塩コショウ
味付けは、塩・コショウで十分です。シンプルな下味にすることで、肉そのもののうま味が引き立ちます。
ただし、塩・コショウは必ず焼く直前にまぶすようにしてください。塩を早めにまぶすと、うま味成分のつまった肉汁が外に出てしまいます。
コショウは香り高い粗びきの黒コショウがステーキにはおすすめです。
5.牛脂で焼く
フライパンを十分に熱したら、いよいよ肉を焼いていきます。肉の前にまず油を入れます。サラダ油でもいいですが、牛脂を使うことをおすすめします。牛脂のコクとうま味が加わってさらに美味しくなります。赤身の肉を焼く時はぜひ試してみてください。
また、牛脂は塩・コショウの下味をつける前に、肉にぬっておくこともおすすめです。肉の表面を牛脂でコーティングすることで、うま味が逃げずにジューシーな焼き上がりになります。
やってはいけない下ごしらえ
ここまでは下ごしらえのコツをご紹介しましたが、逆にやってはいけない点も説明しておきます。
・下ごしらえの段階で出た水分をそのままにしておく
きちんとキッチンペーパーなどでふき取っておいてください。
・塩・コショウを少なめにふってしまう
肉全体が風味豊かなステーキに仕上げるためには、少し多めに、肉の側面にもしっか
りとふりかけてください。
・焼く前に余分な脂身を取り除いてしまう
脂身にはうま味がつまっています。脂身が苦手だからといって、焼く前に取り除く
のはもったいないです。取り除くなら焼いた後に取り除きましょう。
<h2>フライパンを使った焼き方の種類3つ紹介</h2>
下ごしらえが済んだら、肉を焼きます。焼き方の種類にはご存じの方も多いと思いますが、「レア」「ミディアム」「ウェルダン」の3つがあります。
どれが一番美味しいか……これは食べる人の好みです。3つの種類ごとに美味しく焼き上げるコツを紹介します。
レア
レアは表面をサッと焼いて、中がほとんど生の焼き方で、肉本来のうま味を感じられます。
①片面を強火で30秒焼き、弱火にしてさらに1分焼く
②裏返して強火で30秒焼き、弱火にししてさらに1分焼く
焼き上がりの目安は、指で押すと深くへこんで、へこみがなかなか戻らない固さです。
焼きあがった後、余熱で火を通す必要はなく、そのままカットして食べることができます。ただ、どうしても中は生に近い状態ですので、生肉の苦手な方には後から紹介するミディアムやウェルダンにすることをおすすめします。
ミディアム
ミディアムは、中まで軽く火が通った焼き方です。一般的にステーキといえばこのミディアムをイメージする方が多いかと思います。
①片面を強火で1分焼き、弱火にしてさらに2分焼く
②裏返して強火で30秒焼き、弱火にしてさらに2~3分焼く
③焼きあがったら余熱で2分程置く
焼き上がりの目安は、指で押すと少しへこんで、ゆっくりと戻る固さです。表面の香ばしさと、中のジューシーさが味わえ、幅広く人気の焼き加減です。
ウェルダン
ウェルダンは、中までしっかりと火が通った焼き方です。噛み応えがあって、肉感を味わえます。
①片面を強火で1分焼き、弱火にしてさらに2分焼く
②裏返して強火で30秒焼き、弱火にして3~5分焼く
③空きあがったら余熱で3~5分置く
焼き上がりの目安は、指で押すとへこみにくい弾力のある固さです。しっかり噛んで肉を食べた感を味わいたい方におすすめの焼き方です。
アルミホイルとフライパンを使った焼き方とは?美味しく焼けるのか?
もう一つ、ステーキを美味しく焼くためのアイテムとしてアルミホイルがあります。アルミホイルをどのようにして使うのか、なぜ美味しく焼けるのかを説明します。
最後の仕上げはアルミホイル
アルミホイルは焼き上げの最後に使います。余熱で置く時にアルミホイルに包むのです。アルミホイルで包むことで熱をとじ込め、余熱と同じ中までほどよく熱を通す効果とともに、うま味のつまった肉汁を逃すことなく柔らかく仕上がるのです。
最後の仕上げまでこだわり、美味しく焼き上げることができます。どのご家庭にもあるアルミホイルで一工夫、ぜひお試しください。
まとめ
フライパンを使ってステーキを美味しく焼くコツを紹介してきました。特別な準備や機材、調味料は必要なく、ちょっとした工夫で、グレードアップした美味しいステーキが焼けるコツばかりです。
誕生日やお祝い、自分へのご褒美などの特別な日には、ぜひ家で美味しいステーキを焼いて召し上がってください。