お肉の焼き加減で覚えておくべきこととは?調整方法も紹介!

お肉の焼き加減というと、どのようにしてお肉を自分好みの硬さにするかを考えることが多いでしょう。ステーキのように、肉汁と食感を味わえるくらいに厚みのあるお肉であれば、焼き加減にはとことんこだわりたいものです。

実は、お肉の硬さを気にする焼き加減のほかに、健康上の注意のために知っておくべき焼き加減があります。

そこでこの記事では、お肉の焼き加減を選ぶ場面、焼き加減の種類、焼き加減で注意すること、焼き加減の調節方法について解説しています。これまでお肉の焼き方についてあまり詳しくなかったという方や、焼き加減の注意点を知りたいという方は、是非ご覧ください。

お肉の焼き加減を考えるシーン

まず前提として、お肉の焼き加減を考えるシーンは、以下のものを想定しています。

  • お店でステーキ肉を焼いてもらうとき
  • 自宅で自分でステーキ肉を焼くとき
  • 屋外のバーベキューで厚めのお肉を焼くとき

お店にステーキのメニューを置いてある飲食店でしたら、いろんなお客さんが来られるという理由から、好みの焼き加減を選べるというサービスを提供していることは珍しくありません。

自宅でステーキを焼く際は、家庭用のコンロでフライパンを使って焼くことが、一般的な方法といえます。フライパン以外にも、アルミホイルやオーブンを使って焼き加減を調節するやり方があります。

屋外でのバーベキューをする際にもお肉の焼き加減選びは重要です。屋外では冷蔵庫が近くになかったり、火加減を調節することが難しい状況が考えられるでしょう。

ここで伝えたいことは、焼くお肉が同じでも状況によっては焼き加減を選ぶ必要があるということです。

お肉の焼き加減の種類

次に、お肉の焼き加減の種類を紹介していきます。定番といわれているのは、レア・ミディアム・ウェルダンの3種類です。それぞれ3種類の特徴を解説していきます。

レア

レアとは、お肉が表面のみ焼けている状態のことをいいます。

そのため、断面を見てみると、外側だけ色が変わっていて中はまだ真っ赤な色をしています。中心部は赤いですが、温度としては50度前後の熱を通しているためやや温かいといえるでしょう。ナイフで押してみると、赤い肉汁がたっぷり出てくるので、中はしっとりしているのがわかります。

「レア」は訳すと「珍しい」「めったにない」という意味になりますが、「生焼け」という意味でも使われます。

ミディアム

ミディアムは、断面からみたときに赤い部分がわずかしか残っていない状態をいいます。

ですので、食べてみても生の部分を感じにくくなっています。肉汁の出る量も少なくなりますが、弾力は残っているので、生と硬めの間がお好きな方には選びやすい軟らかさになっています。中心部の温度は60度前後です。

「ミディアム」には、「中間の」「普通の」といった意味があるので、生焼けとしっかりめの中間と覚えておくと良いでしょう。

ウェルダン

ウェルダンは、赤い部分がほとんどありません。

そして中まで色が変わった後も、少しの間熱を通し続けているので肉汁が出ることはないでしょう。中心部の温度は70度前後になります。

「ウェルダン」は、「上手に」「立派に」を表すときに使われますが、「十分に」「完全に」という意味もあることから、焼き加減を表すときにも使われます。

お肉の焼き加減で注意すること

お肉の焼き加減を選ぶときには注意しておくべきことが3つあります。
以下で解説していますので、確認しておきましょう。

部位ごとに焼き加減をかえる

牛肉にはいろいろな部位がありそれぞれ性質が違うため、焼き方を変えることで美味しさを感じやすいといいます。部位の種類は、基本部位と内臓部位の2つがあります。この2つの部位を合わせると、食べられる部位は27種類です。

すべてに同じ焼き加減を与えるのではなく、それぞれの部位にあった焼き方をすることをおススメします。

部位に適した焼き方で調理する

牛の大腸や小腸などにあたる内臓部位を、生で食べることは避けましょう。特に、大腸や小腸には食中毒の原因になるカンピロバクターやサルモネラ菌といった細菌が多く残っています。内臓肉を生で食べることは非常に危険ですので、しっかりと火を通すことが重要です。

生食用と書かれているもの以外は、しっかりと火を通して食べるようにしましょう。

日が経ったお肉はしっかり火を通す

いくら生食用と書いてあっても、日にちの経ったお肉を生で食べることはとても危険です。冷蔵庫で保管していても、時間のたったお肉は赤い肉汁の液体が目立ってきます。

お肉は買ってから日を置かず、すぐに食べることが重要です。もし、すぐには食べきれないとわかったときは、冷凍することで数日間は消費期限を延ばせます。

お肉の焼き加減の調節方法

ここからは、お肉の焼き加減の調節方法についてお伝えしていきます。焼き方は、レア・ミディアム・ウェルダンの3種類を紹介していきます。以下のものをご用意ください。

「用意するもの」

  • 1センチの厚さの牛ヒレ肉(常温に戻したもの)
  • テフロン加工のフライパン
  • グレープシードオイル(またはサラダ油)  ティースプーン1杯弱
  • バター 少しの欠片
  • 塩こしょう 適量

レアの焼き方

  1. レアの焼き時間は、中火で両面合わせて1分です。
  2. 常温に戻したお肉に、片面のみ塩こしょうをしておきます。
  3. フライパンを中火にかけ、温まったら油とバターを入れます。
  4. バターの外側がキツネ色になったら、塩をしていない面からお肉を焼きます。(塩をしていない面から焼くことで、水分が抜けなくなります。)
  5. お肉は焼きながら、軽く持ち上げたり回転させます。30秒ほど経ったところで、片面が焼けていたら裏返します。
  6. フライパンを時々傾けて、出てきた油が肉の下に広がるようにします。
  7. 再び30秒が経ったところでお肉を網の上に置きます。アルミホイルを被せて30秒から1分で温かくなったら完成です。

ミディアムの焼き方

  1. ミディアムの焼き時間は、中火で両面合わせて2分です。
  2. 常温に戻したお肉に、片面のみ塩こしょうをしておきます。
  3. フライパンを中火にかけ、温まったら油とバターを入れます。
  4. バターの外側がキツネ色になったら、塩をしていない面からお肉を焼きます。(塩をしていない面から焼くことで、水分が抜けなくなります。)
  5. お肉は焼きながら、軽く持ち上げたり回転させます。30秒ほど経ったところで、片面が焼けていたら裏返します。
  6. フライパンを時々傾けて、出てきた油が肉の下に広がるようにします。
  7. 再び30秒が経ったところで裏返します。この作業は、30秒×4回の計2分で焼きます。
  8. 焼きあがったらお肉を網の上に置きます。アルミホイルを被せて30秒から1分で温かくなったら完成です。

ウェルダンの焼き方

  1. ウェルダンの焼き時間は、中火で両面合わせて3分です。
  2. フライパンを中火にかけ、温まったら油とバターを入れます。
  3. バターの外側がキツネ色になったら、塩をしていない面からお肉を焼きます。(塩をしていない面から焼くことで、水分が抜けなくなります。)
  4. お肉は焼きながら、軽く持ち上げたり回転させます。30秒ほど経ったところで、片面が焼けていたら裏返します。
  5. フライパンを時々傾けて、出てきた油が肉の下に広がるようにします。
  6. 再び30秒が経ったところで裏返します。この作業は、30秒×6回の計3分で焼きます。
  7. 焼きあがったら完成です。

 

まとめ

ここまで、お肉の焼き加減で覚えておくべきことを4つ紹介していきました。

焼き加減の種類は、生に近い方からレア・ミディアム・ウェルダンまであります。

焼き加減で注意が必要なのは、部位の良さを生かして焼くこと、内臓部位は生では食べたいこと、時間の経ったお肉は必ず火を通して食べることです。

焼き加減の調節で重要なのは、お肉を30秒ごとに裏返すことです。30秒を目安に裏返すことで、お肉の美味しさが保てます。

以上のことを心掛けて、お肉を美味しく味わっていただきたいと思います。