焼肉で見かけるハチノスという肉とはどの部位にあたるか
焼肉で見かけるハチノスとはどの部位にあたるのかを図表を用いて解説していきます。ハチノスはミノと同じように、牛の胃袋の中の第2の胃の部位をハチノスと呼びます。2番目の胃は見た目が蜂の巣に似ていることからハチノスという名前が付けられています。
見た目が苦手という方もいらっしゃいますが、ハチノスはコラーゲンが豊富に含まれているため、女性におすすめの部位になります。
焼肉で見かけるハチノスの特徴は
続いて、焼肉で見かけるハチノスの特徴をご紹介していきます。
語源や別称
ハチノスという名前は牛の第2胃の見た目が蜂の巣に似ていることからハチノスと呼ばれるようになりました。
また、地域によっては「ハニカム」・「蜂巣胃(はちのすい」と呼ばれることもあり、韓国語では「ポルチプ」と呼ばれています。
イタリア料理では「トリッパ」「トライブ」と呼ばれることもあります。
見た目
見た目はその名前の通り、焼く前の肉は六角形の蜂の巣のような見た目をしています。
ハチノスを焼いてしまうと、蜂の巣のような見た目は軽減されます。
下ゆでする前のハチノスは黒い皮がついており、あまり見た目では食欲をそそらない見た目のしていますが、焼肉屋などで提供されるハチノスには黒皮が取り除かれている場合がほとんどです。
味の特徴 (他の赤身肉との違いは?)
ハチノスの食感は、他の部位と比べて弾力性が強く、噛み応えがあります。
また、味はシンプルでくせがなく食べやすいため、年配の方にもおすすめの部位になります。
絶妙な食感に加えて、噛めば噛むほど旨味がじんわりにじみ出てくるところもポイントです。
また、ハチノスは4つの胃の部位の中でも1番と言っていいほど人気の部位で、ハチノス自体はあっさりした味なので、濃いめのタレに漬けこんで食べたり、あえて塩だけであっさり食べるのもおすすめです。
牛1頭からどれくらいとれるか
牛一頭は平均260~300kgほどの中で、内蔵は約45kgとることができます。
そこからとれるハチノスの量は500g~1kgほどとされています。
ちなみに他の部位と比べると、「ヒレ」約3kg・「サーロイン」約10kg・「ナカバラ」約30kg・「モモ」約20kgになります。
こうして比べると、他の部位よりもハチノスは希少部位ということがわかります。
カロリーなどの栄養
ハチノスのカロリーは100gあたり約200kcalとカロリーが低くてヘルシーです。
ハチノスは脂よりもコラーゲンが豊富で、和牛肩ロースの赤身肉(316kcal)と比べても低いです。
ハチノスは湯通ししてから提供されることも多く、その場合は余分は脂やカロリーが落ちるため、より低カロリーでヘルシーになります。
また、カロリーが低いだけでなく糖質も0gですので、ダイエットにもおすすめの部位です。
牛ハチノス100g換算で200kcalで、80kcalあたりのグラム目安料は40g、脂質が15.7g、たんぱく質が0gでビタミンやミネラルなどの成分が豊富に含まれています。
焼肉におけるハチノスの美味しい食べ方は
ハチノスは他の部位に比べるとあまり身近な食材ではありません。そのため、どんな料理にしようか戸惑う方も多いのではないでしょうか?
ここからは、そんな焼肉におけるハチノスの美味しい食べ方をご紹介していきます。
焼き方
ハチノスの美味しい焼き方は赤身なので焼き加減は「ミディアムレア」がおすすめです。
両面焼き目がついていれば、美味しく食べることができます。
先ほども軽く紹介しましたが、焼肉屋で提供されるハチノスは下ゆでされていることがあり、その場合は軽く火が通っているため、「レア」で食べるのもおすすめです。
また、弱火でじっくり焼くことで弾力が増していきます。
焼きすぎると固くなってしまうため注意しましょう。
食べ方
ハチノスは塩や胡椒、ワサビ醤油などで食べるのも良いですが、味付けは甘口ダレを使用したもみダレや塩ダレで食べるのがおすすめです。
また、ハチノスは弾力のある歯ごたえとコクのある味わいが特徴的で、牛の4つある胃袋の中でも一番美味しい部位と言われています。
ハチノスは表面に黒皮があり、その黒皮は消化器官独特の臭みを持つため、ボイルして黒皮を丁寧に取り除き、長時間ゆでて柔らかくした白いハチノスが美味しいと言われています。
焼肉屋で提供される場合は基本的に黒皮を取り除いていることが多いですが、黒皮がついている場合は取り除いて食べることをおすすめします。
その他のハチノスのおすすめの食べ方
その他、焼肉以外でハチノスを食べるおすすめの食べ方をご紹介します。
ハチノスの下処理
ハチノスは焼肉屋だけでなく、家庭などでも食べることができます。
しかし、しっかりとした下ごしらえをしていないと、消化器官独特の臭みがでる場合もあるため、注意が必要です。
また、しっかりと下ごしらえすることで柔らかくてほどよい弾力を楽しむことができます。
ハチノスの下処理方法は以下の手順で行います。
- ハチノスを食べやすい大きさに切る
- 鍋にお湯を沸かして、ハチノスを入れる
- 再度沸騰したら水気をとる
- ②~③を3回程度繰り返す
- ハチノスに黒い皮がついている場合は48度以上のお湯になじませながら、スプーンを使って取る
臭みが気になる方は②~③の手順をさらに数回繰り返すと臭みが段々無くなっていきます
湯引き、もつ煮込み など
下処理が完了しましたら、湯引きやもつ煮込みなどで食べましょう!じっくりと弱火~中火で煮込むことで肉が柔らかくなり、味が染み込みます。
ここでもまだ臭みが気になる方は湯引きやもつ煮込みを作る前に酒を入れたお湯で少し煮込むことで、臭みが気にならなくなります。
ハチノスのトマト煮込み
ハチノスのトマト煮込みは定番の料理です。
トマトスープや白ワインなどでハチノスをじゅくり煮込むことで、柔らかくジューシーになります。
また、トマトとハチノスの相性もよく、噛めば噛むほど旨味を感じることができます。
ハチノスのトマト煮込みはハチノスの下処理をしていないと、スープ全体に臭みが移ってしまうことがあるため、注意が必要です。
ハチノスのスープ
ハチノスは味があっさりしているため、スープにも合います。
コンソメスープや卵スープにハチノスを入れるだけで、食べ応えがアップします。
ハチノスの下処理をしていないとスープにも臭みが移ってしまいますが、スープにごま油などを入れることで、多少の臭みを軽減することができます。
ダイエットにスープだけを飲んでいる方は少し物足りないと感じる方も多いでしょう。
ぜひ、ハチノスをスープに入れて食べてみてください!
まとめ
こちらの記事では、焼肉の部位の一つである「ハチノス」の特徴や美味しい食べ方などをご紹介してきました。
最後に、簡単に要点をまとめていきます。
- ハチノスはミノと同じように、牛の胃袋の中の2番目の胃の部位を指す
- ハチノスの名称は蜂の巣に似ていることからそう呼ばれるようになった
- ハチノスは味があっさりしており、弾力がある
- とれるハチノスの量は500g~1kgほどとされている
- 蜂の巣の焼き加減は「ミディアムレア」がおすすめ
- 味付けは甘口ダレを使用したもみダレや塩ダレで食べるのがおすすめ
- 家庭で食べる際は下処理が重要
これらの情報が皆様の役に立ててれば幸いです。