肉の焼き加減を紹介!どの焼き加減が一番美味しい?

せっかくの肉、自分好みの焼き加減で美味しく食べたいです。肉は焼き加減で旨味やジューシーさ、噛み応えが違ってきます。この記事では、肉の焼き加減の段階やおすすめの焼き加減、そして焼き加減の確かめ方まで紹介します。

肉の焼き加減は10段階ある?

肉の焼き加減と言えば、「レア」「ミディアム」「ウェルダン」が有名です。実はそれ以外にもたくさんあり、10段階あると言われています。まずはその焼き加減の10段階を説明します。

ロー

「ロー」は焼かない状態、生肉のことです。焼き加減とはいえませんが、全くの生ですので、口にすることは殆どないのではないでしょうか。

ブルー

「ブルー」は肉の片面、もしくは両面の表面を数秒だけ焼いた状態です。厚みのある肉ではあまりしませんが、薄い焼肉ならばブルーで食べる方もいるようです。

ブルーレア

「ブルーレア」は両面を数十秒焼きます。見た目は表面が焼けているように見えますが、中身は生の状態です。

レア

「レア」は肉が3割程度焼けた状態です。表面はしっかりと焼けていて、中身は赤い状態ですが熱は通っています。肉の内部の温度は55~65℃以下で、肉汁があまり溶けておらず、赤身を味わえる柔らかさが特徴です。

ミディアムレア

「ミディアムレア」は名前の通り、レアとミディアムの中間です。表面はしっかりと焼けていて、中身も赤身が少し残る程度に熱が通っています。肉の内部の温度は65℃程度です。

ミディアム

「ミディアム」はしっかりと表面を焼き、中にも火が通っています。しかしながら、肉の断面は薄っすらピンク色の状態です。内部の温度は65~70℃で、たんぱく質や脂が溶けだして、とじ込められているので、ジューシーさが特徴です。

ミディアムウェル(ミディアムウェルダン)

「ミディアムウェル」はミディアムよりも焼けた部分が多く、肉の断面もピンクがかる程度の状態です。内部の温度は70℃程度。肉汁は少なく、肉本来の旨味が味わえる焼き加減です。

ウェル

「ウェル」は肉の中心まで火が通り、きつね色になる、よく焼いた状態を指します。

ウェルダン

「ウェルダン」は表面、中心も全体の9割がよく焼けた状態になります。焼いているうちに肉汁が出やすくなるため、先に表面を強めに焼くのがおすすめです。その分肉が固くなるので噛み応えがあります。

ベリーウェルダン

「ベリーウェルダン」は内部まで完全に完全に焼き切った状態です。焼いているうちに肉汁が出てしまい、固さを通り越してパサついた焼き加減になります。

肉の焼き加減・生のままでいいのか

肉の焼き加減を説明してきましたが、レアなど「内部が生に近い状態で食しても大丈夫なのかな?」と気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは生で食べる危険性と、なぜ牛肉は生でも大丈夫なのかを解説します。

生で食べる危険性

生の肉や内臓には食中毒の原因になるウィルスや菌がついているため、危険と言われています。豚肉は飼育環境や雑食であることから様々な菌やウィルスを多く持っています。また鶏肉にもカンピロバクターという食中毒菌が存在します。

豚肉や鶏肉は生で食べることは危険なため、しっかり火を通すことが必要となります。

牛肉は生で食べても大丈夫

豚や鶏とは異なり、なぜ牛肉は生に近いレアで食べることができるのでしょうか。

牛は飼育環境や牛自体の体質から、牛肉はレバーや内臓を覗けば菌や寄生虫が存在しません。その点からすると、牛肉は生で食べても大丈夫といえますが、調理過程で間違った処理や不衛生な調理環境から菌が付いてしまうことがあります。

表面に付いた菌は焼くことで死滅するので、レアであっても表面に火を通すことで、安全に食べることができます。

一番美味しい肉の焼き加減はどれ

いろいろな焼き加減がある中で、一番美味しい肉の焼き加減はどれなのか、気になります。もちろん食べる方の好みもあるでしょうが、今回は客観的に比較した結果をご紹介します。

3種類の焼き方で比較

「レア」「ミディアムレア」「ミディアムウェルダン」の、よく選ばれる3つの焼き加減で比較した結果です。

「旨味」と「コク」で比較

味覚センサーレオ(味覚を定量的な数値で測ることができる機械)で、ステーキの味を左右する「旨味」と「コク」を「レア」「ミディアムレア」「ミディアムウェルダン」の3種類で比較します。

「旨味」「コク」ともに、数値が高かった順序は、「ミディアムレア」「レア」「ミディアムウェルダン」でした。

おすすめはミディアムレア

味覚センサーレオの結果から、おすすめは「ミディアムレア」と言えます。旨味とコクを加熱することで引き出し、肉汁にとじ込め、その肉汁を逃さない微妙な温度が、ミディアムレアの焼き加減のようです。

肉の焼き加減の確かめ方

ここまで10段階の焼き加減や、おすすめの焼き加減を紹介してきました。では、その焼き加減はどうやって確かめればいいのでしょうか。代表的な焼き加減の「レア」「ミディアムレア」「ミディアム」「ウェルダン」の焼き加減の違いを確認してみましょう。特別な道具やプロの目を持ち合わせていなくても、比較的簡単に確かめることができる方法を3つご紹介します。

指の感触を使う確かめ方

最初に紹介するのが指の感触を使う確かめ方です。記事を読みながら指を使ってぜひ一度確かめてみてください。親指と残りの指4本それぞれで順番にOKサインを作ります。

その時の親指の付け根の感触で確かめられるのです。

  • ・レア……親指と人差し指でOKを作った時の感触
  • ・ミディアムレア……親指と中指でOKを作った時の感触
  • ・ミディアム……親指と薬指でOKを作った時の感触
  • ・ウェルダン……親指と小指でOKを作った時の感触

指の感覚だけでわかるの?と思います。筆者も最初そう思いましたが、実際に順番に指を使ってOKを作って親指の付け根を触ってみると、確かに少しずつ固さが違うのです。人間の身体の構造の繊細さにも驚きです。正確ではないにしても、焼き加減を確かめるのに手軽にできる方法としておすすめです。

肉の弾力を見る確かめ方

もう1つは、こちらも指を使いますが、肉を押してその時の肉の弾力具合で確かめる方法です。

  • ・レア……指で押した時に、グーッと肉が戻ることなく深く凹む
  • ・ミディアムレア……抵抗が少なく凹み、かなりゆっくり戻る
  • ・ミディアム……ゆっくりと凹み、ゆっくりと戻る
  • ・ウェルダン……殆ど凹まない

肉汁の出方を見る確かめ方

最後に紹介するのは肉汁の出方を見て確かめる方法です。

  • ・レア……表面が少してかっている状態
  • ・ミディアムレア……肉の表面に赤い肉汁か少し浮いている状態
  • ・ミディアム……肉の表面に赤い肉汁がたくさん出ている状態
  • ・ウェルダン……肉汁は透明

自分でやりやすい方法を選んで、試してみてはいかがですか。

まとめ

肉は焼き加減で味や噛み応えがかなり違ってきます。客観的におすすめの焼き加減もご紹介しましたが、そこは皆さんの好みが一番大事です。ご自分が「美味しい!食べたい!」と思える美味しい肉の焼き加減を見つけてください。