赤身の肉について

赤身の肉とは

赤身の定義

赤身肉とは、見た目が赤くて脂肪が少ない部位の肉のこと。牛肉や豚肉、ラム肉などのもも肉やヒレ肉など、たんぱく質が多くて脂肪が少ない部位のことを指します。赤身肉は旨味が強くほどよい歯ごたえがあるので、肉本来の味わいを存分に楽しむことができます。

 

※出典:Kurashiru

https://www.kurashiru.com/articles/b06d78f0-1ae2-4466-865b-20106246ab69)

 

白身肉との違い

 

赤身肉

これは主に哺乳類の肉で、赤色から深紅色をしています。牛肉、羊肉、馬肉などが該当します。色の違いは筋肉に含まれる筋線維の種類によるもので、赤身肉は「遅筋」または「赤筋」と呼ばれるタイプの筋線維が多いです。これは酸素を長時間にわたって効率的に使用できることから、持久力が必要な活動に適しています。そのため、酸素を運ぶために必要なミオグロビンが多く含まれており、これが肉を赤く見せます。また、赤身肉は一般的に鉄分が豊富で、特にヘム鉄という吸収率の高い鉄分を多く含んでいます。

 

白身肉

鶏肉や魚などの「白い」肉を指します。白身肉は「速筋」または「白筋」が主で、これは迅速な動きや力強い活動に対応する筋線維です。そのため、酸素を長時間にわたって使用する能力は低いです。これらの肉の色が薄いのは、ミオグロビンが少ないためです。一般的に白身肉は赤身肉に比べて含まれる脂肪が少ないとされています。

 

ただし、全ての肉が明確にこの分類に当てはまるわけではなく、例えば鴨肉や豚肉は赤身肉と白身肉の中間の性質を持つこともあります。また、魚の種類によっては「赤身魚」や「白身魚」と呼ばれることもありますが、その基準は少し異なるので注意が必要です。

 

赤身肉が有名なブランド牛

あか牛

あか牛(褐毛和種)は熊本県や高知県で飼育されている牛で、日本に古来からいる在来種の和牛です。最も流通している黒毛和牛に対し、あか牛の流通量は非常に少なく、和牛全体の0.36%に留まるといわれています。現在の和牛の等級制度では、脂肪の乗った黒毛和牛に比べて評価されづらい一面もありますが、上質な赤身肉が特徴の牛です。

 

※出典:和牛セレブ公式(https://wagyugift.jp/column/meat/akaushi/)

 

無角和牛

山口県阿武郡で飼育されている和牛の一種で、在来種とアバディーン・アンガス種を交配して誕生しました。見た目は黒毛和種に似ていますが、さらに黒くずんぐりとしています。サシがあまり入っていない肉は噛み心地が良く、旨味の成分であるアミノ酸が豊富で、噛むたびにジューシーな肉汁と豊かなコクが口の中に広がります。

 

※出典:無角和牛(https://www.mukakuwagyu.jp/meet/deliciousness.html)

有名な牛の赤身肉の部位

ヒレ

牛の腰の奥側、脊髄の下部にある細長い部位です。牛の体の中でも、普段あまり使われることがない部位のため、脂肪が少ないにも関わらずとても柔らかく、さっぱりした味わいが特徴です。

もも

牛の体の後ろの方にある部位をまとめて「もも」と呼びます。さらに細かく部位に分かれていますが、全体的に脂肪が少なく、赤みが強いです。有名な部位としてはランプ、ウチモモ(うちもも)、ハバキ(外もも)、ヒレ(ヘレ)などがあり、どれも脂肪が少なく、柔らかい赤身の肉質が特徴です。

 

赤身肉の選び方

赤身の部分は赤い色がきれいに出ていて、濃淡にばらつきのないものが良いとされています。スライス肉を購入する場合、重なった肉の下側が黒っぽくなっていることがありますが、これは空気に触れていないため、色素が発色しなかっただけです。普通、切ったばかりの肉は暗赤色をしています。

 

※出典:みーとみゅーじあむ(オリーブ畜産物(https://www.sanchiku.gr.jp/choose_cooking/choose/)

 

赤身肉の保存方法

 

冷蔵庫

水分をふき取る

肉の表面に出ている水分を、キッチンペーパーなどで軽くふき取り、肉の生臭さを抑えます。

 

肉が空気に触れないように包む

肉は空気に触れることで酸化し、風味が損なわれやすくなるため、なるべく空気に触れないようラップ等で包みます。また空気中の雑菌などが付着すると、傷んだりカビが繁殖したりする可能性があります。

 

5℃以下で保存

肉をしっかり密閉できる保存バッグなどに入れたら、冷蔵庫で5℃以下の環境で保存しましょう。そのため、チルド室や冷蔵庫の下段など、とくに温度が低くなっている場所が好ましいでしょう。

 

※出典:オリーブオイルをひとまわし

https://www.olive-hitomawashi.com/column/2019/01/post-3781.html

 

冷凍庫

赤身肉は、基本的に含まれている鉄分と水分量が多いため、冷凍は避けた方が良いと言われています。鉄分は、空気中の酸素と結びついて肉を酸化させ、また肉に含まれた水分は凍ったときに体積が大きくなるため、細胞を傷つけることでドリップが出やすくなります。一方、サシが入った肉は脂肪分が鉄分をコーティングしているので酸化しにくい傾向があります。

凍りやすいようにスライス

どうしても冷凍保存しなくてはならない際は、肉が素早く凍りやすい形状であることも重要です。肉の中の水分が凍るときは、時間がかかるほど氷の粒子が大きくなり、細胞が傷つきやすくなります。できるだけ早く凍らせられるよう、スライス肉を選ぶか、ブロック肉を適当な厚さにスライスしてください。

アルミホイルで光を遮断する

ラップで肉をくるみ、その上からさらにアルミホイルで肉を包み、冷凍用の保存袋に入れます。アルミホイルで包むのは、冷凍庫の開け閉めで入り込む光を遮断して変質を防ぐためです。包んだら平らな形のまま冷凍庫へ入れます。この際はできるだけ温度が低くなっていそうな場所を選んでください。

 

※出典:FOODIE(https://mi-journey.jp/foodie/41005/)

 

焼肉用の赤身肉の購入方法

 スーパーマーケットでの購入

スーパーマーケットでは、国産や外国産の赤身肉が手軽に購入できます。また実際に手に取って色や鮮度を確認することができます。

肉専門店での購入

肉専門店では、高品質な赤身肉を購入することができます。スーパーマーケットと比較して価格は高価になることがありますが、お肉の専門家が管理しているため、品質や鮮度には優れていることが多いです。また、肉専門店ならではのカットの方法や、おすすめの調理法なども教えてもらえる場合があります。

 

オンラインでの購入

オンラインショップでも、新鮮な赤身肉を購入することができます。様々なショップが存在し、中には直接生産者から購入できるサイトもあるため、多くの選択肢の中から好みのものを探すことができます。また産地や種類、価格などを比較することができ、比較的流通量の少ない肉も購入できることがあります。ただし、冷凍での配送だったり、見た目とは全く異なる質・量で配達する劣悪な業者がいるので注意しましょう(特にふるさと納税の特典を狙った業者が増えているようなので、実在する精肉店のオンラインショップが安心して購入できると思います)。

 

本サイトが運営する「ヤキタベセレクト」は「プロが選ぶ高品質・高鮮度の焼肉をご自宅へ」というコンセプトの元、様々な部位を取り扱っており、冷凍せずに冷蔵状態で1次卸業者から直接お届けしております。

また本サイトの運営するコミュニティ「ヤキニクタベタイ」では、素人・専門家に関わらず、お肉好きの方が集まり、お肉を購入できるだけでなく、コミュニティ内で情報交換など交流も行うことができます。おいしいお肉を楽しみたい方、焼肉について知識を深めたい方はぜひ参加を検討してみてください。

 

赤身肉の焼き方

 

赤身の牛肉の中でも、部位の特徴によって焼き方は異なります。特に柔らかいヒレで、シャトーブリアンを焼く場合、強火で25〜30秒程度。汗をかいた状態で、ちょっとでも水分が上がってきたときに裏返します。

 

やや硬めの部位としては、「もも」に分類される、亀の甲、シンシン、ソトモモあたりです。網の真ん中の強火ではなく、弱火で1分程度、じっくり焼くのが良いでしょう。

 

一般的には、片面を焼き、お肉の周りの部分に肉汁がうっすら見え、表面に焼き色が少しついたら、裏返す。ポイントはできるだけ動かさずに焼くことです。上面の周り部分に肉汁が少し出てきたくらいで返しましょう。

 

※出典:東洋経済ONLINE(https://toyokeizai.net/articles/-/139277?page=4)

 

 おすすめのタレとレシピ

 

赤身肉の焼肉に合わせるソースは、醤油ベースのタレや、味噌ベースのタレがおすすめです。また、レモンやわさびなどを加えることで、爽やかな風味が加わり、より美味しくいただけます。

以下に具体的なレシピをいくつか紹介します。

 

醤油タレのレシピ

・醤油 100ml

・みりん 50ml

・砂糖 50g

・酒 50ml

・にんにく 1かけ分(すりおろし)

醤油、みりん、砂糖、酒、すりおろしたにんにくをボウルに入れてよく混ぜ合わせます。カイノミに漬け込んでから焼くと美味しく仕上がります。

 

味噌ダレのレシピ

  • 味噌 大さじ2
  • 砂糖 大さじ1
  • 酒 大さじ1
  • みりん 大さじ1
  • にんにく 1かけ分(すりおろし)
  • しょうが 1かけ分(すりおろし)
  • ごま油 大さじ1/2

味噌、砂糖、酒、みりん、すりおろしたにんにく、すりおろしたしょうが、ごま油をボウルに入れてよく混ぜ合わせます。こちらもお肉を漬け込んでから焼くと美味しく仕上がります。

 

レモンベースのレシ

  • レモン汁 大さじ2
  • 醤油 大さじ1
  • みりん 大さじ1
  • 砂糖 大さじ1/2
  • にんにく 1かけ分(すりおろし)
  • しょうが 1かけ分(すりおろし)

レモン汁、醤油、みりん、砂糖、すりおろしたにんにく、すりおろしたしょうがをボウルに入れてよく混ぜ合わせます。

 

これらのタレを使って、赤身肉の焼肉を楽しんでみてください。また、お好みの味に合わせて、タレの材料や量を調整してください。

 

赤身肉についてのまとめ

今回は赤身の肉についてまとめました。日本では脂ののった肉が評価されやすい傾向にありますが、サシのあまり入っていない赤身肉にも独特の味わいや風味があり、しっかりと肉の旨味を味わうことができます。適切に保存、調理をして、ぜひ自宅でも赤身肉の焼肉を楽しんでみてはいかがでしょうか。