牛肉のウデとはどんなお肉のこと?おいしい焼き方・調理法をご紹介

牛肉のウデとは、牛の肩甲骨付近にある肉のことを指します。本記事ではそんな牛肉のウデがどのような肉なのかやおすすめレシピをご紹介していきます。

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牛肉のウデについて

まずあまり聞き馴染みのない牛肉のウデとはどのような肉なのか、どの位置に存在する肉なのかをご紹介していきます。

 

【牛肉】ウデの位置

牛肉のウデは、牛の肩甲骨周りにある肉のことを指します。一般的に「肩」「肩バラ」と呼ばれる部分です。

上の画像では、「かた」と記載されている部分が牛肉のウデとなります。

注意点として、牛肉のウデは名前から牛の前足のことを指していると勘違いされがちです。しかし、牛の前足はスネと呼ばれる部位となっており、前足の付け根はカタバラ(バラ)と呼ばれています。

そのため、牛肉のウデは実質牛の肩の部分のことを指しているため、スネと混合しないようにご注意ください。

【牛肉】ウデから取れる肉とは

牛肉にはウデという部位があるとご紹介しましたが、焼き肉やスーパーなどでウデという部位はほとんど見たことがないと思います。

これは牛肉のウデは様々な肉に分けられ、それらの名前で売られたり紹介されていることが多いからです。

牛肉のウデから取れる6つの肉とその特徴は下表の通りです。

肉の名前特徴
ミスジ赤身中心で細かな脂肪が入った珍しい部位
ウワミスジミスジより脂が少ない
トウガラシ(トンビ)ウデの中でも硬いが独特な風味を持つ
クリ(カタサンカク)細かな脂肪が入っており、滑らかな口当たりがする
カワラ硬く弾力がある
ニノウデウデの中でも赤身が多く、しっかりとした歯ごたえがある

最近はミスジを扱うスーパー等が増えたため、見たことがある人は多いでしょう。

このミスジは牛の肩甲骨の裏側の部位にあり、名前が似ているウワミスジは肩甲骨の上側の部位で、そのウワミスジの下部に位置するのがニノウデとなります。

これら牛肉のウデの中でも、カワラとニノウデは硬めの肉質で、噛めば噛むほど味がでるため、歯ごたえのあるものが好きな人にはおすすめです。

また、トウガラシも硬い部位ではあるものの独特な風味を持つため、この部分が1番好きという人も少なくありません。

 

【牛肉】ウデの特徴

牛肉のウデは、肉質として硬めで濃厚な味をしているのが特徴と言えます。これは、ウデの位置が肩というよく運動する位置にあるため、筋肉や膜が多く柔らかい脂が少ないからです。

脂が少なく硬めと聞くと、ウデはあまり美味しくない肉なのかと思いがちです。しかし、適度な脂肪に旨みが凝縮されており、脂が少ないため他の牛肉よりヘルシーかつあっさりした肉となります。

また、ウデの肉は肩甲骨という骨の周囲にある肉なので、栄養と旨み成分がたっぷり骨から肉に染み込んでいるのも美味しさの理由です。

これにより他の牛肉には無い、噛めば噛むほど美味さがでてくる絶品のお肉となっています。

ただ、やはり硬いということは食べにくさに直結します。そのため牛肉のウデは、薄くスライスして硬さを誤魔化すか、よく煮込んで牛肉自体を柔らかくして食べられることが多いです。

牛肉のウデのおいしい焼き方

次に牛肉のウデを美味しく食べるための焼き方についてご紹介していきます。

常温に戻す

牛肉のウデを美味しく焼くためには、まず肉を常温に戻すよう冷蔵庫から出して置いておきましょう。牛肉のウデを薄くスライスした場合は30分ほど、厚みがある場合は1時間ほどで常温に戻ります。

牛肉のウデは常温に戻しておくことで、焼いた時の焼きムラを無くせます。焼きムラとはしっかり焼けている部分と焼けていない部分ができることで、肉を全部美味しい状態で食べられなくなってしまうため、可能な限り作りたくないものです。

また霜降り肉などの脂が多い牛肉は、常温に戻してしまうと脂が溶けるという問題があります。しかし、牛肉のウデは脂分が少ないため、溶けだす心配はありません。

そのため、牛肉のウデは冷蔵庫から出して常温に戻してから焼くようにしましょう。

余分な水分は軽く拭き取る

牛肉のウデで焼きムラを作らないコツとして、肉を常温に戻した時に付いている余分な水分を拭き取っておきましょう。拭き取る時は、キッチンペーパーなどを使って軽く拭き取ってください。

肉の表面に水分が付いていると、肉を焼く時にそこだけフライパンの温度が下がってしまいます。フライパンの一部だけ温度が下がると、牛肉全体を同じ温度で焼けなくなってしまうため、それだけ焼きムラができる可能性が高まります。

焼きムラを作らないためにも、常温に戻した時に忘れず肉の水分を拭き取っておきましょう。

 

火を入れすぎない

牛肉のウデを焼くときに注意すべきことは、火を入れすぎないことです。先ほどご紹介したように、牛肉のウデは脂肪が少なく赤身が多いため、元から硬めの肉です。

そんな牛肉のウデに火を入れすぎてしまうと、より肉が硬くなってしまうためかパサパサとしたものになってしまいます。そうならないように牛肉のウデは特に、火を入れすぎないようご注意ください。

感覚として牛肉の3分の1程焼けたと感じたら、牛肉のウデの端を持ち上げて焼き加減を確認してください。肉の表面にこんがりとした焼き色がついていたら、肉を裏返してください。

裏返した後は、表側よりも短く火を入れるようにしてください。これは表面と同じように裏面を焼いてしまうと、中が焼けすぎて硬くなってしまうからです。

こちらも感覚として肉を焼く全ての時間を10とした場合、表が6で裏が4という割合となります。

出てきた脂を拭き取る

牛肉のウデは脂が少ないと言っても牛肉に違いはありません。そのため焼いていたら、他の牛肉よりも少ないですが脂が溶け出してきます。

通常の牛肉なら、脂のコクが肉全体にコーティングされて美味しさが増しますが、牛肉のウデは拭き取った方がいいです。

これは溶けだした脂を放置していると、飛び跳ねて焼いている人を火傷させたり、せっかくのヘルシーな牛肉のウデが脂っぽくなってしまうからです。

脂を拭き取る時はキッチンペーパー等で、出てきた脂を吸い取るように拭き取りましょう。

牛肉のウデを使った絶品レシピ

次に牛肉のウデを使った絶品レシピをご紹介していきます。

【牛肉ウデのレシピ】すき焼き

牛肉のウデを使った絶品のレシピとして、真っ先にすき焼きがあげられます。

すき焼きには様々な種類の具材を入れますが、その中でも牛肉はかなり重要な具材です。なぜなら牛肉から溶けだした脂が、すき焼き全体に広がりマイルドなコクを作り出すからです。

そのため可能であれば美味しい脂の乗った牛肉を使いたい人が多いでしょう。そこで、使われるのが良質な脂が入った牛肉のウデです。

また、すき焼きに使われる牛肉は薄くスライスするため、硬めの肉であるウデでも問題有りません。

【牛肉ウデのレシピ】しゃぶしゃぶ

次にご紹介する牛肉のウデを使った絶品レシピは、しゃぶしゃぶです。

すき焼きと同じくしゃぶしゃぶも牛肉を薄くスライスするため、ほどよい食感の牛肉のウデを楽しめます。

ただ、しゃぶしゃぶとすき焼きが決定的に違う点は、そこまで脂っぽくない状態で牛肉を食べられるという点です。

しゃぶしゃぶはすき焼きとは異なり、出汁を使って具材を煮込むため、そこまで脂っぽくありません。

もし、しゃぶしゃぶが脂っぽいと感じる人でも、一緒に入っている野菜と食べることで、よりあっさりとした牛肉のウデを楽しむことが可能です。

そのため、あっさりと牛肉のウデを食べたい方には、しゃぶしゃぶがおすすめのレシピとなります。

ただし、しゃぶしゃぶで肉を出汁の中で泳がせる時間にはご注意ください。しっかりと泳がせすぎてしまうと、薄くスライスした肉でも硬くなってしまいます。

1番良い状態は、しっかりと肉自体には火が通っているものの柔らかい状態であるため、どれだけ出汁の中を泳がせるかについては注意深く見ておいてください。

 

【牛肉ウデのレシピ】ビーフカレー

多くの人が好きなカレーは、入れる肉によって味が大きく変わってきます。その中でもビーフカレーは、牛肉の脂が溶けだすことでカレーをよりコクのある味に変化させます。

それほど重要なビーフカレーに入れる牛肉は、脂が美味しい肉を入れたいところです。この時選択肢に上げられるのが牛肉のウデです。

先にご紹介したように牛肉のウデには、良質な脂が適度に入っています。大量ではなく適度に入っているため、ビーフカレーが脂っこくなる可能性も低いです。

そのため、ビーフカレーに入れる牛肉はウデがおすすめだと言えます。

ただし注意点として、ビーフカレーは煮込んでいるとどんどん牛肉が硬くなってしまいます。牛肉のウデは元から硬い肉であり、より硬くなってしまったら食べにくく、せっかくの牛肉がもったいないです。

そうならないよう、牛肉のウデを少し小さめに切っておくことや、下準備で肉を叩いておくなど肉を柔らかくする処理を行っておくことが重要です。

【牛肉ウデのレシピ】ミスジの塩コショウ焼き

最後にご紹介するのは、ミスジの塩コショウ焼きという非常にシンプルなレシピです。

牛肉のウデの中でも、ミスジは比較的柔らかく適度に細かな脂肪が入った肉です。このミスジを塩とコショウだけで焼き、牛肉の美味しさとウデのヘルシーさを両方楽しもうというのが、この料理となります。

ミスジ以外の牛肉のウデでも塩コショウ焼きはできますが、硬い部分はより薄くスライスしてから焼くようにしてください。

もし厚くスライスしてしまうと、牛肉本来の美味しさを味わう前に硬さが気になってしまい、せっかくのお肉が台無しになるためあまりおすすめできません。

まとめ

本記事では牛肉のウデがどのような肉なのかやどの位置についているのか、おすすめのレシピまでをご紹介しました。

ここまでの内容をまとめると、下記のようになります。

  • 牛肉のウデは肩周辺の肉
  • ウデは脂が少なく硬め
  • 常温に戻してからウデを焼く
  • すき焼きやしゃぶしゃぶがおすすめ

牛肉のウデはかなり個性的ではあるため好き嫌いがはっきり分かれるものの、好きな人なら病みつき間違い無しなので、是非食べてみてください。

 

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