おいしい牛ステーキの焼き方をご紹介

記念日や家族の誕生日に自宅でステーキを焼いて喜んでもらいたい!

しかし、いざステーキを焼いてみたものの、

「パサパサしている」、「中が生焼けで冷たいままだった」、「表面を黒焦げにしてしまった」などの経験をしたことはないでしょうか?

普段あまり焼く機会のないステーキ肉は焼くコツを知らないと、調理が難しく感じます。

ステーキの焼き方はポイントさえ押さえれば、フライパンで焼いてもお店で食べるようなおいしいステーキを焼くことができます。

せっかくのステーキを失敗しないために、焼き加減や下準備の仕方、焼き方について解説します。

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牛ステーキの焼き加減について

ステーキは焼き加減によって味わいが変わります。

肉の旨味成分は加熱することにより徐々に増していき、3割〜4割やけた状態を頂点に旨味成分は下降していきます。

また、加熱すればするほど食感はしっかりとしていきます。

自分好みの焼き加減を知ることでステーキがよりおいしく味わえるでしょう。

ステーキの焼き加減は細かく分けると10段階ほどになりますが、主にレア、ミディアム、ウェルダンがあり、以下のような特徴があります。

【牛ステーキの焼き方】レア

レアは肉の表面を焼き、中心部分はほんのりあたたかい程度の焼き方です。

肉全体では3割ほど焼いた状態をさします。

肉の繊維は残っていますが、牛肉本来の風味が味わえます。

モモやヒレなどの赤身が多い部位におすすめの焼き方です。

【牛ステーキの焼き方】ミディアム

ミディアムは中心部分がほんのりピンク色になるまで火を通す焼き方です。

肉全体では7割ほど焼いた状態をさします。

肉の繊維にも火がとおっているため肉の歯切れがよく、肉汁をしっかりと閉じ込めるため旨味の強い焼き方です。

赤身、霜降りのどちらでもおすすめの焼き方です。

【牛ステーキの焼き方】ウェルダン

ウェルダンは中心部分に赤色がなくなるまで火を通す焼き方です。

肉全体では9割ほど焼いた状態をさします。

中までしっかり火を通すので牛肉の繊維が収縮し、しっかりとした歯ごたえが楽しめます。

肉の食感をかみしめたいという方にはぴったりの焼き方でしょう。

ロースやサーロインなどの霜降りの多いお肉に適しています。

牛ステーキの下ごしらえ

ステーキをおいしく焼くためには下ごしらえが重要です。

下ごしらえのポイントは以下のとおりです。

  1. 常温に戻しておく
  2. 叩いて厚さを均等にする
  3. 繊維を切る
  4. 余分な水分を拭き取る
  5. 塩コショウは焼く直前を振る
  6. フライパンをしっかりと温めておく
  7. お皿を温めておく

常温に戻しておく

ステーキ肉を冷蔵庫からとりだして夏場は30分、冬場は1時間ほどおいて常温に戻しておきましょう。

ステーキ肉を冷たいまま焼いてしまうと中心部分が冷たく、焼きムラが出来てしまうことがあります。

牛肉の表面と内部の温度差が少なくなり、均一に火を通すことができます。

ステーキ肉が冷凍の場合は前日から冷蔵庫に戻しておくとよいでしょう。

冷凍のステーキ肉を急速解凍してしまうと、肉の細胞を傷つけてしまい旨味成分が流れ出てしまいます。

冷凍肉は冷蔵庫で12時間以上かけて解凍することが鉄則です。

叩いて厚さを均等にする。

ステーキ肉の厚さが均等でないと焼きムラができてしまいます。

包丁の背やマグカップなどを使い、ステーキ肉を叩いて厚さを均等にしておきましょう。

繊維を切る

ステーキ肉の焼き上がりを柔らかくするために、肉の繊維を切っておきましょう。

赤身と脂身の間に筋があるので、包丁を使って1cm〜2cm間隔で切り目を入れていきます。

さらに柔らかくしたい場合はフォークで肉全体を刺しておくのも良いでしょう。

ただ、やり過ぎると焼いている時に肉汁が流れ出してしまうので、1cmごとにまんべんなく刺す程度にしておきましょう。

余分な水分を拭き取る

ステーキ肉を常温に戻すと、表面に肉の内部から水分が浮いてきます。

この水分はドリップと言い、ドリップには臭みがあるため塩コショウを振る前にキッチンペーパーで拭き取りましょう。

また、余分な水分を拭き取ることで熱したフライパンで焼く際の油はねを防ぐことも出来ます。

塩コショウは焼く直前に振る

塩コショウはステーキ肉を焼く直前に振りましょう。

早めに塩コショウを振ってしまうと、塩の作用で肉汁が表面に浮き出てしまうので旨味が逃げてしまい、パサつきの原因にもなります。

塩の量はステーキ肉の重量にたいして0.9%〜1.3%が最適な量とされています。

100gのステーキ肉であれば約1gの塩の量が最適です。

親指、人差し指、中指でつまんだ量が約1gなので目安にしてみてください。

フライパンをしっかりと温めておく

ステーキ肉を焼く前にフライパンに牛脂をひいてしっかりと温めておきましょう。

牛脂で脂をひくことで旨味を補填できる効果もあります。

鉄のフライパンであればフライパンから白い湯気が立ってきたタイミングが頃合いです。

フッ素樹脂加工のフライパンだと強火にするとフッ素樹脂が剥がれてしまうので、中火でゆっくりと加熱しましょう。

お皿を温めておく

ステーキ肉を盛り付けるお皿を事前に温めておくとよいでしょう。

お皿が冷えていると肉汁が固まってしまい、旨味が十分に引き出せません。

清潔なタオルでお皿を包み、熱湯をかけておくと簡単に温かいお皿が準備できます。

何枚かお皿を用意する場合は、お皿の上にお皿を重ねて同じようにお湯をかけると一度で準備できます。

お皿に熱湯をかける際には、くれぐれもやけどに注意してください。

おいしい牛ステーキの焼き方

下準備が整ったら、いよいよステーキ肉を焼いていきます。

おいしいステーキ肉を焼くためのコツは以下のとおりです。

  1. 短時間、強火で焼く
  2. 表面にしっかりと焼き目をつける
  3. ひっくり返すのは一度だけ
  4. 余分な脂分を取り除く
  5. ステーキ肉を休ませる

短時間、強火で焼く

ステーキ肉を焼く際は、肉汁をしっかりと中に閉じ込めることがおいしくたべるために重要なポイントです。

長時間焼いてしまうとそれだけ肉汁が外にあふれ出してしまうので、ステーキ肉はできるだけ短時間で焼くようにしましょう。

強火でさっと焼き上げるのがポイントです。

表面にしっかりと焼き目をつける

強火でステーキ肉の表面をカリッと焼き上げましょう。

お肉の表面を高温で加熱することで、「メイラード反応」というアミノ酸と糖が反応して香ばしさと旨味を生む働きがおこります。

表面に茶色く焼き目がついたらメイラード反応が起きている状態です。

また、表面をしっかりと焼くことで肉汁を閉じ込めることができます。

ひっくり返すのは一度だけ

ステーキ肉を焼く際に何度もひっくり返してしまうと、肉汁が外に流れ出してしまいます。

できるだけお肉にはさわらず、フライパンも動かさないようにしましょう。

ひっくり返すタイミングは、焼いている側を確認してこんがりと茶色に焼けている状態がベストです。

ステーキ肉は重量があるので、お箸だとひっくり返しにくいかもしれないのでトングを使うことをおすすめします。

余分な脂分を取り除く

焼いているとステーキ肉から余分な脂分がしみ出してきます。

キッチンペーパーなどを使い、脂分をしっかり取り除いておきましょう。

ステーキ肉を休ませる

焼いてすぐの肉の中では肉汁が動き回っているので、すぐに切ってしまうと肉汁が流れ出てしまいます。

焼いた後はアルミホイルに包んで5分ほど置いておくことで肉汁の動きが落ち着くので、肉汁が中に残りジューシーに仕上がります。

レアで焼き上げる場合にはアルミホイルで包まず休ませるとうまく焼き上がります。

次に、焼き加減ごとに焼き方を解説します。

(※厚さ2cmほどのステーキを基準に解説します。)

中心温度計をお持ちであれば、中心温度を計りながら焼き加減を調節できるので活用してください。

レアの焼き方

レアで焼く場合、片面をまず強火で30秒、弱火で1分焼きます。

裏返したら強火で30秒、弱火で1分焼きましょう。

お箸などでさわって、お肉の表面が沈み込んで戻ってこない状態で、肉の中心温度は約45℃です。

手の親指と人差し指を合わせたときの親指の付け根の柔らかさがレアの弾力に似ています。

焼けたらアルミホイルで包まず、5分ほど休ませておきましょう。

ミディアムの焼き方

ミディアムで焼く場合、片面をまず強火で1分、弱火で2分焼きます。

裏返したら強火で30秒、弱火で2分〜3分焼きましょう。

お箸などでさわって、弾力を感じる状態で肉の中心温度は約55℃です。

手の親指と中指を合わせたときの親指の付け根の柔らかさがミディアムの弾力に似ています。

焼けたらアルミホイルで包んで、5分ほど休ませておきましょう。

ウェルダンの焼き方

ウェルダンで焼く場合、肉の表面に肉汁が浮いてくるまで焼きます。

裏返したら強火で肉汁が浮いてくるまで焼き、肉の中心が固いと感じるまで焼きましょう。

肉の中心温度は約75度です。

手の親指と小指を合わせたときの親指の付け根の柔らかさがウェルダンの弾力に似ています。

焼けたらアルミホイルで包んで、5分ほど休ませておきましょう。

牛ステーキに関するまとめ

おいしい牛ステーキの焼き方について解説しました。

ステーキをおいしく焼くポイントをまとめておきます。

 

・焼き加減

代表的な焼き方はレア、ミディアム、ウェルダン。

好みの焼き加減を知っておくことが重要。

・下準備

ステーキ肉は常温に戻しておき、叩いて繊維を切り下準備をする。

塩コショウは焼く直前に振ってフライパンをあたためておく。

・焼き方

強火で表面をさっと焼き肉汁を閉じ込め、ひっくり返すのは一度だけ。

焼き加減によって焼く時間を調整し、焼き上がったらステーキ肉を休ませて肉汁を閉じ込める。

 

好みの焼き加減を知り、正しい手順で焼くことで自宅でもおいしい牛ステーキが味わえます。

ぜひ実践してみてください。