イチボはどこの部位の肉のこと?美味しい調理法もご紹介
焼肉屋やスーパーなどで見かけるイチボですが、カルビやタンなどと比べると知っている人が少ないのではないでしょうか。
こちらの記事ではそんな「イチボ」についての特徴やイチボを使ったレシピなどをご紹介します。
イチボについて
イチボは牛のお尻のえくぼの部分にあり、非常に希少でごくわずかな量しか取れないという点が特徴といえるでしょう。
イチボの特徴
イチボはうまみが凝縮された赤身肉です。
赤身と霜降りのバランスが程よく、カルビのような脂っぽさが少なく、甘さのある脂を持っているのが特徴の一つといえるでしょう。
そのため、赤身が多いにもかかわらず、あっさりしておりとても柔らかくジューシーさも持ち合わせています。
また、カロリーも比較的低く、100グラムあたり234キロカロリーとなっております。
これは、ランプ肉と同じカロリーの数値で、肩ロースが100グラム当たり410キロカロリーなので、比べるとカロリーが低い事がわかります。
ダイエット中の方や牛肉のカロリーが気になってしまう方は、イチボを選んでみてはいかがでしょうか。
イチボの味や食感
ランプと比べると、お肉本来の味を楽しめます。
ランプはあまり癖が無く、赤身のうまみが十分に楽しめますが、脂身があまりなく、イチボのような脂の甘みは感じられません。
イチボはランプと違い、お肉本来の濃厚な味わいで、独特なお肉の風味が味わえますので、お肉が好きな方はとても楽しめる味わいです。
その風味が苦手な人がいる一方で、その風味が好きなお肉好きが多いので、一度味わってみるのも良いのではないでしょうか。
イチボとランプとの違い
イチボはランプの隣に位置する部位なので、比較されやすいです。
イチボはお尻の骨の周りについているお肉で、ランプは腰からお尻にある部位なので、違いは明確でしょう。
どちらの部位も、もも肉に分類されるので、霜降りが入りやすく、どちらもヘルシーで柔らかい部位と言えます。
イチボの栄養素
イチボは高たんぱくで脂質が多い部位ですが、亜鉛やビタミンBが豊富に含まれています。
皮膚炎の予防や口内炎の予防などにも待ってこいのビタミンB6があり、不足気味だと感じる人は積極的に摂取するのが良いでしょう。
また、亜鉛は髪や皮膚を健康的に維持し、免疫力も高めてくれる為、肌や皮膚にトラブルが生じてしまった時は摂取するとよいです。
イチボのおすすめの焼き方
では、イチボを焼く際にどうしたら美味しく食べられるのでしょうか。
こちらではイチボの焼き方についてご紹介いたします。
おすすめの焼き方(ミディアム)
- 片面を40秒程度焼く
- ひっくり返し、もう片面を20秒程度焼く。
- 別皿などに移し、1分程度休ませる。
ポイント
- しっかりと肉を休ませることで、肉が柔らかくなる。
- 肉を休めることで、余熱が美味しさを引き出す。
※監修:ミシュランシェフ 水口一義 氏
解説動画
イチボの食感
ランプがきめ細かい食感の肉質に対し、イチボはランプよりあらい食感となっております。
ですが、ランプに比べて肉感が強く、噛み応えのある肉質なので噛めば噛むほど味が出て美味しくいただけます。
イチボの独特な風味と噛み応えが人気である一つのポイントなのです。
イチボの食べ方
焼いて食べる場合のおすすめはどんな味付けにすると美味しくいただけるのでしょうか。
そんな食べ方、味付けをご紹介いたします。
イチボはシンプルに塩コショウで食べるのがおすすめ
お肉そのものに独特な味わいと食感があるのがイチボの特徴なので、その特徴を生かしてシンプルな味付けをするのがおすすめの食べ方です。
イチボ本来のうまみや霜降りの甘味を感じられるので、ステーキソースに付けたりなどの味付けは控えた方が良いかもしれません。
そんなイチボの独特な風味が苦手な方や気になってしまう方は醤油やワサビなどに付けて食べることがおすすめです。
イチボのレシピ
スーパーやお肉屋さんでイチボを買ったけどどういった調理方法が良いのか、お困りではないでしょうか。
こちらではイチボを使ったおすすめのレシピをご紹介しております。
是非参考にしてみてください。
イチボのステーキ
まず最初にご紹介するのが、イチボのステーキです。
材料は塩コショウ・ステーキのタレ(お好み)・牛脂です。
作り方は
- 焼く30分前から常温に戻しておき、塩コショウをふる。
- フライパンを熱し、牛脂を溶かす。
- 強火で30秒、弱火で1分お肉を焼き裏返します。
- 裏返した後は同様に、強火で30秒、弱火で1分程度焼きます。そのあとにアルミホイルで2分程度休ませておきましょう。
- 出来上がったらお皿に盛り付け完成です。
出来上がった後はお好みでステーキソースをかけて召し上がってください。
イチボのローストビーフ
次にご紹介するレシピはローストビーフです。
赤身と霜降りのバランスが程よいイチボとの相性は抜群で、さっぱり食べたいときにおすすめです。
用意する材料は
- 塩コショウ
- しょうが
- 赤ワイン 30cc
- 醤油 30㏄
- みりん 10㏄
- 砂糖 少々
まず、ステーキ用に売っている厚切りのイチボの表面を焼き、ジップロックに用意した材料を入れ、空気を抜きます。
次に炊飯器に熱湯とイチボを入れ、保温を押して30分程度放置します。
ジップロックから取り出し、薄く切って盛り付けたら完成です。
ローストビーフはおいておくだけで簡単に作れるので、おすすめです。
イチボのビーフシチュー
次にビーフシチューをご紹介します。
霜降りが程よく入っているイチボとビーフシチューの味わいは相性抜群で、独特のクセもあまり気にせずいただけるのでおすすめのレシピです。
材料は
- 赤ワイン お好み
- デミグラスソース 1缶
- お好みのお野菜
- 水 300cc
- 塩コショウ
- 醤油 少々
- コンソメ 1個
- はちみつ 小さじ1
まず、ステーキ用のイチボをお好みの大きさにカットし、お鍋で表面に焼き色がつくまで牛脂で炒めます。
そこに赤ワインを加え、半分の量になるまで煮詰めます。
そこへお好みの野菜を加え、サッと炒めたら、デミグラスソース、水、醤油、コンソメ、はちみつを入れます。
灰汁を取りながら弱火で20〜30分ほど煮込みます。
この時、蓋は少しだけずらして置きましょう。
20〜30分ほどしたら、味見をし、足りない味があればここで加えます。
ジャガイモや人参など火が通りにくい食材が中まで火が通っていれば完成です。
ビーフシチューは少々手間はかかりますが、イチボ独特の風味とお野菜の相性が抜群なので、是非試してみてください。
イチボに関するまとめ
今回は牛肉の希少部位のイチボについてご紹介しました。
イチボは独特の癖があり肉感の強い食感で人気の部位です。
焼き方はレアでいただくのがおすすめで、塩コショウでシンプルな味付けで楽しみましょう。
濃厚な味わいで、独特なクセが魅力のイチボ、皆さんも一度味わってみてはいかがでしょうか。